これって ハードボイルド その4

 私、云うまでもなくハードボイルド大好き人間。  
 今年の5月にNHKTVでハードボイルドの「ロング・グッドバイ」が終わったので、ガッカリしていたらテレビ朝日で「匿名探偵」が始まった。
 金曜日の23時15分からの放映。週末の夜遅くチョッピリお色気もあるハードボイルド溢れるドラマでょ、嬉しくなってしまう。
 探偵役は高橋克典。かっこいい探偵が、自転車を必死でこぎながら街の中を走りまわるのが、おかしく素敵。
 ということで、恒例のハードボイルド名言集をどうぞ・・・。

 愛していたかどうかは言えないな。おれにはわからん。人を愛することと、ただある時期の思い出を愛することとは混同しやすからな。

早川書房「友と別れた冬」ジョージ・P・ベレケーノス/松浦雅之訳

 おれはいった。それはぜんぜんなにも着ていないのと、ほとんどなにも着ていないのと中間ぐらいだな。

早川書房「俺に恋した女スパイ」ロス・H・スペンサー/田中融二訳

 俺にも娘が一人いる。申し分のない女の赤ん坊だ。名前はアンナ・ジュヌヴィエーブ。家でマリーにあやされている。いや、マリーはおそらく居眠りしているだろう。生まれたときはETみたいに醜かった。しかし、口にしたのは一度だけだ。マリー・ロールはアンナが生まれたとき美しかったと思っている。それに首をかしげれば、赤ん坊に対する愛情まで疑われるから恐ろしい。マリー・ロールは娘と恋に落ちた。しかも分娩室の中でだ。

扶桑社「最後に笑うのは誰だ」ラリー・バインハート/工藤政司訳

 「あなたはどうして結婚したの」
 「たぶん、20歳で処女はあたしだけだったからよ、知るかぎりでは。きっと、発情していたのね」

早川書房「わたしもできる銀行強盗」ジーン・リューリック/近藤麻里子訳

 (父が死んで・・・)
 「・・・父は公正な人間でした」アリスはつけくわえた。
 「そして寛大でもありました。でも、さまよえる心の持ち主だったのです」
 妹がほほえんだ。「女好きと云う人もいるかもしれないわよ」

早川書房「虹の彼方に」ナンシー・ピカード/宇佐川晶子訳

最後から二番目の恋

 私、原則として見るTVドラマはNHKの大河ドラマだけということになっているけれど、例外のない原則はないという原則に基づき、お洒落なタイトルのドラマは見ることになっている。
 と、云う訳で、見たTVドラマは「最後から二番目の恋」
 このタイトル素敵でしょ、そのうえ主演が小泉今日子。
 私は洋画専科なので、邦画を見ることはあまりないけれど、むかし昔そのむかし、「怪盗ルビ-」という邦画を見に行ったことがある。
 この映画の原作は、私の大好きなヘンリイ・スレッサーのミステリー「怪盗ルビー・マーチンスン」。おまけに私の大好きなイラストレーター和田誠が監督しているということで、イソイソと見に行ったところ、なんとキョンキョンと呼ばれていた小泉今日子が主演。
 「どうしてアイドル歌手が?」と思ったところ、彼女は伸び伸びとアッケラカンに演じて、ピッタリはまり役。スッゴクお洒落な映画になっていて、とんでもビックリ!!! 以来、小泉今日子のファンになっているのである。
 だから「最後から二番目の恋」は、お洒落なタイトル付の小泉今日子でしょ。何が何でも見なきゃならない訳。
 このTVドラマは、昨年「最後から二番目の恋 2012年秋」というタイトルで放映されたけれど、今年の4月から「続・最後から二番目の恋」として放映された大人の青春ストーリイだったけれど、6月でウーン残念THE END。
 彼女の役はテレビプロジューサー。いつも素敵に洒落な恰好をして、これがハイ、カワイイのデス。彼女のファションセンスってイイネ!!!
 ドラマの最初のタイトルやエンデングのタイトルもお洒落だし、交わす会話や舞台となっている鎌倉やその住まいもお洒落。お洒落で素敵がいっぱい。
 最終回で、印象に残った会話は、TVドラマの撮影現場でスタッフが
 「エライ人は現場を知らない。だから、無茶なことを言う」と、撮影をストップさせた時、小泉今日子の相手役の中井貴一の
 「現場はここだけではない。エライ人もその人の持場がその人の現場。みんなそれぞれ現場を持っているのだから、それを理解してやることが必要」と云う台詞。
 それと、もう一つ、
 「叶わぬ恋と分かったら返事を求めてはいけない。Noと言われたら、その恋は終わり、つらくって切ない想いしか残らないけれど、返事を求めない限り、その恋は終わらないのだから、恋する心は永遠に続く。そして、その想いは相手に伝わり、そのその相手も幸せに包まれるはず。」 
 ウーン、納得。
 だけど、いい加減年寄りの私のには、最後から二番目の恋は無理?

君死にたまうことなかれ

 我がニッポン国のソーリは、集団的自衛権に関し、6月5日の記者会見で
 「国民の命と平和な暮らし」を、断固として守り抜くと力強く宣言し、我がニッポン国民を安堵させた。
 愛国心に燃える我がニッポン国のソーリは、自衛隊最高指揮官でもあるので、「国民の命と平和な暮らし」が脅かされるような事態が発生すると、直ちに自衛隊服に整えて最前線に向かい、陣頭指揮を取ろうと深く決心していると思われる。
 しかし、我がニッポン国のソーリの側近が
 「殿、ご乱心!!!」と、必死に引き留めるので、我がニッポン国のソーリは、
 「残念無念」と自衛隊服を脱ぎ、背広姿に変えてポンと「出動命令」に印鑑をつくしかあるまい。
 そう、歴史は繰り返すのデス。

君死にたまうことなかれ(抜粋)   与謝野 晶子

ああおとうとよ、君を泣く、
君死にたまうことなかれ、
末に生まれし君なれば、
親のなさけはまさりしも、
親は刃をにぎらせて
人を殺せとおしえしや、
人を殺して死ねよとて、
二十四までそだてしや。
暖簾のかげに伏して泣く、
あえかにわかき新妻を、
君わするるや、思えるや、
十月も添わでわかれたる
少女ごごろを思いみよ、
この世のひとりの君ならで
ああまた誰をとのむべき、
君死にたまうことなかれ。

※ 与謝野晶子ーー1878年~1942年。掲載した詩は1904年(明治37年)に「旅順口包囲軍の中に在る弟を嘆きて」という副題を付けて発表した。歌集に「みどれ髪」など。

パンパカパーン!!!

 パンパカパーン!!!
 これって、勿論ファンファーレ。
 何故っていうと、我がプログ「夢旅人」は、5月でめでたく開設10周年!!!
 バンザイばんざい万歳と、一人ではしゃいでいます。
 ところで、過去10年間で書き綴ったプログはなんと240編。
 そこで、10周年を記念してよくも書いたり240編のプログを編集して、「アマゾン」で6月1日に電子出版(末尾参照のこと)することにしました。

書名は「心の扉をノックして

 価格は100円です。
 この「心の扉をノックして」の挨拶文と目次を掲載しましたので、ご一読のうえ、是非、あなたの清きお小遣いを投じて頂きたくお願い申し上げます。

ご 挨 拶
 私 森荘八。1938年7月生まれ。虎年で獅子座。だけど一見借りてきた猫風。
 通説によれば、私、なんと当年とって76歳。カラダ的に言えばアソコを含め・・・アソコとはどこ?など野暮なことは聞かないで下さい。・・・著しく老朽化が進んでいますが、プログを始めた66歳以来、ココロ的にはどうも発育が止まっているらしく、枯れた老人風の風格のある文章を書くには至っておりません。
 かくして、10年1日の如く書き続け四月で目出度く「夢旅人」開設10周年を迎えることになりました。毎月1日と15日に更新してまいりましたが、前日の零時までには、必ず送信。自慢じゃないけれど・・・と自慢する訳ですが、無遅刻無欠勤を誇っています。
 でも、誰も「良くやった」と言ってくれませんので、ここで、自分で自分にご褒美。エンエン書き綴ったプログを電子出版することにしました。
 そこで、2004年5月から2009年4月までの5年間に掲載したプログを編集したうえで、第1集として2巻に分けて出版、引き続き2009年から2014年までの5年分も、第2集として出版することに致しましたので、よろしくお読み頂きたくお願い申し上げます。

2014年5月吉日

目  次     

  • はじめに
    • 素敵な出会いを
  • 恋して愛して結ばれて
    • 誰かが誰かに恋している
    • 雨に涙しても
    • 夏の予感
    • なんたってバレンタイン
    • 夏の終わり
    • 夫婦つってタイヘン!!!
    • 枯葉散る秋に
    • 悩みは深しホワイトデイ
    • 遥かなる想いをこめて
    • 悲しき濡れ落ち葉
    • 心返しのチョコ貰いましたか
    • 本物の夫婦って・・・
    • 新しい恋
    • 愛を確かめて・・・
    • 素敵にオギャー
    • ラブレター
    • 義理チョコだって・・・
    • あばたもえくぼなのだけど
    • ああ婚活
    • 春は恋
    • それでもホワイトデイ
  • 自然に触れて
    • はらはらと はらはらと
    • 秋は遠く・・・
    • 心に虹を・・・
    • RAIN
    • 秋深し 私は何を食う人ぞ
    • 春うらら
    • 暑くって熱くってアツーイ!!!
    • 秋がいっぱい
  • スポーツ哀歌
    • ああ オリンピック!!!
    • 秋は遠くなりにけり
    • 気分は最高
    • 負けてもともとと・・ヤセ我慢
    • 女性ってトク・・・
    • 気分は最低
    • ヘトヘトのヘトヘトのヘトヘトだけれど・・・
    • ヘトヘト
    • ウフフ、オホホ、アハハ
    • プンプンプンのプンプン
    • シッチャカ、メッチャカ、戦って・・・
  • 愛するミュージシャンたち
    • 白い一日
    • 五月の別れ
    • 夏 長崎からさだまさし
    • 素敵あふれて 秋
    • 今日まで そして明日から
    • 人生が二度あれば
    • 長い旅路の果てに・・・
    • 「駅」で出会って・・・
    • もうひとつの土曜日
  • 素敵に老春
    • ああ 青春!!!!
    • 「おしっこ」に願いを
    • 蒼き馬に想いをのせて
    • 古希に乾杯!!!
    • 素敵に百歳
    • 素敵に百歳 PART2
    • 私が無駄に過ごした今日は・・・
    • 私が無駄に過ごした今日は・・・PART2

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ロング・グッドバイ

 スッゴイ!!! 
 ハードボイルド大好き人間の私にとって、素敵なニュース。
 なんと、NHKTVで、レイモンド・チャンドラーの「長い別れ」が「ロング・グッドバイ」というタイトルでドラマ化され、4月19日から5回にわたって放映されているのである。
 我がニッポン国にハードボイルドは似合はないと思っていたけれど、暗い映像と、バックに流れる音楽もジャズ。それにバーと酒と煙草も付きものだけれど、そのシーンもいっぱい。あれやこれや、ハードボイルドの典型を踏んでいて
 「ウーン、納得」
 浅野忠信が探偵マーロウに、綾野剛がテリーに小雪がアイリーンに扮して出演。浅野忠信のタバコを吸うシーンがサマになっていて良かったねエ。これって、禁煙中の男性にはきっとドクのあるシーン。
 私は、ハードボイルドの金字塔と言われているこの作品を、とっくの昔に読んでいるけれど、なんたって、とっくの昔に読んでいるでしょ。だから、ストーリーは覚えている訳がないけれど、キザで素敵な台詞がいっぱいあった小説。
 私が覚えている台詞は、探偵マーロウが、テリーに再開した時に
 「ギムレットにはまだ早すぎる」という台詞。これが何故か記憶に残っていたけれど、ドラマでもバーで飲む酒はギムレット。私はニコニコ。
 そして、テリーがマーロウにいった台詞。
 「アルコールは恋愛のようなものだね」と彼は云った。
 「最初のキスには魔力がある。二度目はずっとしたくなる。三度目は感激がない。それからは、女の服を脱がせるだけだ」
 エ、何? 「それはソーハチさんの台詞じゃないの?」って・・・。
 ホント、失礼なんだから!!! チャンドラーさんに悪いよ。