馬の鼻先に人参を

マイナンバーカードをめぐって、てんやわんや!!!

マイナンバーカードを取得するようにとの政府のお触れが出たとき、私、とってもすっごく年寄り。公的な証明書など取りに行くようなこともないし、健康保険証の代わりになるといっても、今の健康保険証でチラッとも不便を感じたことがない。今更カードに変える必要などコレッポッチもないのである。

かくして、政府にとってはメリットいっぱいのマイナンバーカードだとしても、私にとっては何等のメリットなしのマイナンバーカード。
私だけでなく皆々様も同じ考えをもっていたらしく、政府の願いむなしくマイナンバーカードはソッポを向かれてしまった。

岸田総理は組閣を組む時、総裁選のライバルだった河野さんをポイしたいと思ったけれど、太っ腹を見せようとデジタル大臣に指名。
デジタル庁は業務を遂行する官庁であまり政策など打ち出す官庁ではないから、しばし正論を吐いて国民的人気あふれる河野さんでも、出番がなかろうと思ったのがコンコンチキの大間違い。

ミステリー作家パーネル・ホールが「依頼人が欲しい」に

正論だ。ここがわが妻の大きな問題のひとつだ。彼女は頻繁に正論を吐く。

と、書いたように、議員仲間でも河野さんは問題の人なのである。

マイナンバーカードの発行が遅々として進まず、デジタル庁の権威が地に落ちてきたので、河野デジタル大臣は業を煮やして「馬の鼻先に人参をぶら下げる」訳ではないけれど・・・健康保険証と銀行口座を紐づけしてマイナンバーカードを取得すれば、一金20,000円也のポイントをあげましょうと、国民的人気をあおる素敵なアイデアを生み出した。

一金20,000円也という人参をぶら下げられたら、私、馬じゃないけれど「貰えるものなら何でも貰う」主義。
ホイホイと区役所に行ったら、私と同じ思いの人がウジャウジャ。待つこと40分、担当の人がパソコンのキイをカチャカチャカ叩いて「ハイ、おしまい」。うやうやしく一金20,00円のポイントをゲット。

今まで政府からあれこれ名目を付けて、なけなしのお金をむしり取られるばかりだったが、なんと、政府からむしり取ることが出来たなんて、すこぶるイイ気分。

ところがである。なんと現在の健康保険証は無効とし、マイナンバーカードに統一するとのビックリ&驚き桃の木山椒の木の方針が打ち出された。おいしい人参もはずだったが、うさんくさい人参だったのである。賢い政府が、タダで一金20,000円也を払う訳がないのである。

かくして、全国民は、健康保険証を捨てマイナンバーカードを必ず取得しなければならない羽目におちいってしまった。目的は健康保険証のカード化ではなく、全国民のカード化だったんである。なんという姑息な手段!!!

どうしても、デジタル時代になったので「マイナンバーカードが絶対必要」というのなら、国民が納得いくように説明をつくし賛同を得てスタートすべきである。
それなのに、自分の努力不足を棚にあげて、一金20000円也でカード登録100%を目指すなんて、国民をバッカにした話である・・・てなことを云っても、うやうやしく一金20,000円也を貰った身だから、取り消すことにしよう。

マイナンバーカードというのは私の分身みたいなものである。普段は必要ないから、自宅のしかるべき場所に大切に保管して置くはずである。ところが、病院に行く時は、本人自身が行くのにもかかわらず、私の分身まで引き連れていかねばならぬ。私のようなとってもすっごく年寄りは、物を落としたり置き忘れたりするのが日常である。もし失くしでもしたら・・・私の分身は行方不明、片身を剥がされた思いをするに違いない・・・どうしてくれる!!!

河野デジタル大臣は、功をあせって剛腕を発揮。デジタル庁の尻をひっぱたいた結果、予習もせずに見切り発車したものだから、ボロがボロボロ&ボロボロ。おまけに河野デジタル大臣は「木で鼻をくくる」ような国会答弁をして、国民的人気も落としてしまった。
その内、ことわざ辞典の「急いては事を仕損じる」の事例として、マイナンバーカードの申請ミスが取り上げられるかもしれぬ。

ここで「現行の健康保険証とマイナンバーカードの2本立てにする」と、河野デジタル大臣が持ち前の暴論・・・ン? 正論を吐けば一件落着、国民的人気を取り戻すはずである。
どうして言わないのか?
アア、そうか。そうしたら、人気が回復するかもしれないけれど、マイナンバーカードの取得者が減ってデジタル庁の評価はガタ落ち。
アチラが立てばコチラが立たず・・・ホント、悩み多き河野デジタル大臣!!!

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