これって忖度なんです

もう秋模様。「国民のために働く内閣」(エート、前内閣が国民のためには働いていなかったという皮肉を込めたものではありません。素直に取って下さいね)をキャッチフレーズに、70%の支持率を背景に颯爽と菅内閣が発足。ヤレヤレ、これで世間も穏やかに・・・と、心しずかに秋を味あうつもりだったのに、世の中、また学術会議でかしましくなってしまった。

学術会議が会員候補を推薦したところ、6名の人が任命を拒否されたとのことである。学術会議には年間10億円のわが国民の貴重な税金を使う国家公務員だから「総合的、俯瞰的」な見地に立つべきであり、それにそぐわない人は当然任命出来ないとの思し召しである。

「俯瞰的」って何?って思ったけれど、まあ「上から見る」ということみたいで、要するに「上から目線」即ち「私の目線」で見ることなんでしょね。クールでヤリ手のソーリは「政権の政策に反対する官僚には異動してもらう」と宣言していますので、自分の目線から言えば学術会員といえども公務員ですから、ゴチャゴチャ云われる筋合いのものではないと、割り切っています。

フーン、そうなんだ、210名の会員に10億円、スゴイ!!! 高給取りなんだ、羨ましいと思ったら、事務局の経費が約6億円で学術会議の経費が4億円、でも会員は会議などで出てきた時に日当2万円支払うだけで、給料などは払っていないとのことでした。

フーン、そうなんだ、エライ学者さんの日当が2万円、時給で言えば2500円。各界のエリートの学者さんに2万円なんだ。そのうえ、仕事をするにあたっては公務員だから、オカミの意向に逆うなということらしい。たった2万円で・・・失礼、2万円は私から云えば大金です・・・オカミの意向に逆らったらいけないなんて・・・会員の皆さん、ト・ホ・ホ・ホ。

学術会員ってなんだか可哀そうと思ったけれど、会社で言えば「時給2500円の非正社員だけれど、社員であることに間違いないから、胡散臭い人は採用しません」ということになるんでしょ。だからクールでヤリ手のソーリにとっても、これって正論なんです。ハイ。

でも、政策に沿った意見を出す会員ばかり揃えたら、学術会議といっても、政策にお墨付きを出すだけの存在になり、折角、各界のエリートを集めた学術会議の意味はなくなるんじゃないの? 

是々非々団体ではなく是々是々団体になるんだったら、折角の税金を使うのも恐れ多いから、お手当を返上して是々非々団体となり、生粋の学術団体になった方がいいんじゃない?

今度はじかれた6人の方々って、たつた6人でしょう。210名の会員のなかの6人なんだからツベコベ云わずに任命し、フトッ腹のところを見せたら良かったのに・・・。

でも、クールでヤリ手のソーリは、問題の6名の名前は見ていないそうです。と、云うことはエライお役人さんが、クールでヤリ手のソーリに忖度して事前にカットしたんでしょうね。

そりゃあ、クールでヤリ手のソーリは「前内閣を承継します」と云ってソーリになったんですから、忖度の恩恵を受けた前ソーリのやり方も承継しているんですね。エライお役人さんが「忖度も承継しなきゃ」と思ったのも当然のことでしょう。

クールでヤリ手のソーリが「採用するな」なんてことは、いくら心で思っていても言う訳がありません。ウーン、エライお役人さん、当然のことをしただけなのに可哀そうデス。

乞う、ご期待

新しいソーリが誕生。めでたし目出度しという訳で、世論調査によると71%の人が「良い感じ」と思っているみたいです。まあ、前ソーリの世間の評判が悪かったので「前よりマシ」って感じかもしれません。

今度の内閣は「国民のために働く内閣」というキャッチフレーズでしょ。なんと素敵なフレーズ!!!
ウーン、と云うことは今迄の内閣は「働かない内閣」だったの?

だけど、大臣というのは、選挙で選出されたオエライさんの中から選ばれたエリートさんのことでしょ。そんなエライ人が大臣になるんだから、働くのは「当ったりまえ」。改めて「働く内閣」なんて言われたら、なんだかオ・カ・シ・イ・感じ。

それで「国民のために働く内閣」にふさわしく、クールでやり手のソーリは縦割行政を打破すと共に、デジタル庁の創設や『縦割り110番』の設置に携帯料金値下げ、不妊治療への保険適用など盛り沢山の方針を打ち出し、各大臣は「これはオカミの命令」とのお墨付きをかざして、お役人の皆さんを叱咤激励しているようです。

なにしろ、クールでやり手のソーリは「政権の政策に反対する官僚には異動してもらう」と宣言しているんですからね。お役人のみなさんは、忖度などする必要はなくハイハイと欣喜雀躍、刻苦勉励して獅子奮迅の働きぶりを見せてくれるに相違ありません。そして目出度く目的達成。次期総裁選で当選は間違いありません。

ウーン、これって素敵な展開だけど、前から云われていた「当たり前」のことばかりでしょ。本来なら、クールでやり手のソーリから云われなくっても、前々から各大臣が当然しておかねばならない事項だと思うけれど、我がニッポン国は、縄張り根性がはびこってオカミから云われないと動かない国になっているんでしょうね。

クールでやり手のソーリは、単なるやり手の有能な官吏になってはいけませんから、こんなチマチマしたこと・・・エート、取り消します、大事なこと・・・を言うだけでなく、夢のない時代になっていますので、我がニッポン国はのあるべき姿など、政治屋でなく政治家として話してもらいたい気がします。

ウン、前ソーリのように、地球儀を俯瞰する外交などと、気宇壮大な見得は張らなくってもいいですから・・・。

お可哀そうがいっぱい

自民党の総裁選挙が始まった。

岸田さんは、立候補寸前にソーリからちゃぶ台返しをされて孤立無援。それはないよと怒り心頭だけれど、紳士ですから一見平然風を装い・・・ホントお可哀そう。だって今迄ソーリを立てて、大人しくしていたのに、存在感がないなんて言われて、ソーリの座は遠のくばかり。

石破さんは、世間から支持を受けていたのに、石破イジメのオエライさんからハシゴを外され、それはないよと怒り心頭、憤慨を言外に漂わせて・・・ホント可哀そう。全党員による選挙をする余裕はないなんて云われて、ソーリの座も遠のくばかり。

かくして、瓢箪から駒。颯爽と踊り出たのは、菅さん。自民党の総裁選というのは、わがニッポン国のソーリを決める選挙でしょ。それが総裁選挙もしない内にソーリが確定してしまいました。

候補者からわがニッポン国のかじ取りなど聞いてから、誰に投票するか決めると思っていたら、自民党のオエライさんってスゴイ!!!。候補者からナーンニモ聞かない内に決めることが出来るなんて、凄い眼力を持っているんですね。先に売り込んでいたら、きっとイイ役に付けるなんてよこしまな魂胆は、これっぽちも持っていないそうです。ハイ。

総裁選の告示がされた時、菅さん、岸田さん、石橋さんの共同記者会見の朝日新聞の記事が掲載されていたけれど、その記者会見の写真を見てビックリ!!!

菅さん、なんと真ん中に座って腕組みをしているんです。私、若かりし頃「皆の前で腕組みをしてはいけない。みっともないから」と云われていたんですね。何故って、自分を偉そうに誇示しているように見えるからって。「まあ、偉くなったらやってもいいけれど・・・」

ウーン、そうなんですね。菅さんすでにソーリ気分・・・。なんとも頼もしい限りです。わがニッポン国の国民は、自民党に代わる政党がなければ、良くも悪くも新総理の菅さんに頼らざるを得ないんですね。

前ソーリの名参謀役だった菅さん。参謀と司令官は、その役柄は違うそうですが、名参謀にして名司令官になってください。そして、前ソーリのいいとこ取りをして、だれかれのために実力を発揮するのではなく、わがニッポン国の国民のために実力を発揮して下さいね。オ・ネ・ガ:イ!!!

※ コロナのステイホームのお陰で、手つかずのままになっていた「心の扉をノックして」の第4巻を電子出版することが出来ました。私、82歳、お年寄りにご褒美を・・・エ? ご褒美に値する内容じゃないって・・・。ウーン、じゃあ、お年寄りをいたわる気持ちでご購入くださいね。そして、しばしのひとときを・・・。

                     目次
①愛するミュージシャンたち(女神の音色に染められて;〝二隻の舟〟に乗って・・:いっぱいイイことしたいのに:夏が来た!:終わり良ければ:支配からの卒業:大・大パレードの一日:素敵がいっぱい!!!:春爛漫 素敵爛漫:ピースとハイライト:2013年ちょっぴりの秋)
②過ぎ行く時の中で(目覚まし時計:どこかに・・;悲しきかなChiChi:さよなら「ピア」:嗚呼 ゴールデンウイーク:何故?:コンコンコンのコンコンコン;心 温まるおはなし;チヨコレート革命;たそがれる時を過ごせたら;ああ 五月!!!:カタカナ語は悩み語)
③新春アラカルト(喜び~夢を追い旅をして;Lucky &Happy;心をめくって・・;なんたってお正月;年の初めに・・;二度とない人生だから:自分の花を咲かせよう;1814新春アラカルト)
④END OF YER(一杯のコオヒイから・・:Happy Christmas!!!;今年の幕切れに・・;遥かなる夢に・・;最後にジェジェジェ)

お疲れさま

歴史上、最長在任年数を誇る賢明なソーリが退任することとなりました。

賢明な我がニッポン国のソーリが当初「何が何でもやらねばならぬ」と決意していた「憲法改正」「拉致問題」「ロシアとの平和条約」の3本柱があえなくダメになってしまった以上、残されていたのは「オリンピック」だけになっていたんすね。

リオデジャネイロ・オリンピックが閉幕した時、閉会式におけるリオから東京への引き継ぎセレモニーでは、なんと我がニッポン国のソーリが任天堂のゲームキャラクター、スーパーマリオになって登場して会場を沸かせたでしょ。世界の常識として日本らしさ・・・おくゆかしく慎み深い・・・を演出すると思っていたら、とんでもハップン、会場の度肝を抜いたソーリのことですから、来年開催するオリンピック開会式では、さっそうと登場して世界の人々に「安倍晋三ここにあり」と世界に発信しようと思っていたに違いありません。

世間では、いつ解散するかとかしましく論じていたけれど、賢明なソーリのことですから、解散したらオリンピックに出れなくなるでしょ、オリンピックが終わってニッポン国が盛り上がった後にバンザイ解散をしようと思っていたんですね。

ところが、病気が再発しオリンピックのハレの登場に赤信号がついた以上、ソーリにとどまっていても、コロナは収束する見込みないし、何をやっても「アアだ、コウだ」とケチをつかれて、アッタマにくることばかりだろうと思うと、心はプッツン、ヤル気消滅。「残念無念口惜しや」の想い溢れるけれど、引退しよう思ったに違いありません。

賢明なソーリのことですから、健康診断を受けた後、もし異状なかったら「カクカクシカジカ、大丈夫」とトクトクと説明するはずなのに、やらなかったてしょ。私、オリンピックに出られそうもないことが分かった以上、辞める意向を発表すると思っていました。

ルーダーたる者の真価は、非常事態が発生した時に発揮されるものだと思います。幸いなことに賢明なソーリが在任していた7年8ケ月の間、コロナのように我がニッポン国を揺るがすような非常事態は起こらなかったんですね。

「悪夢のような民主党政権」と「アベノミックス」を唱えていれば、野党はシュンとし、ハレの唯我独尊時代がズズズーイと78ケ月間も続き・・・ウーン、賢明なソーリ、あなたはなんとウンが良いんでょうね・・・てなことを言っては賢明なソーリに失礼ですね。ハイ、あなたの努力のおかげです。

ホント、賢明なソーリな総理にふさわしく、今度こそ賢明な判断をしたソーリ、お疲れさまでした。

忘れてはならないこと

今日は8月15日、75周年目の終戦記念日。と、云っても75歳以下の人には、ピンとこないかもしれませんが、私、生誕82年目ですので、ちょっぴりピンとくる年齢です。

それで、今日のプログは「終戦記念日」といってもピンとこない方々のために・・・ウーン、長い文章だけれどポイしないで読んでくださいね。

今は亡き浄土真宗本願寺派の大谷嬉子前裏方が1953年本願寺で行われた「戦没者追悼法要」で献歌された短歌があります。

千万のいのちの上に 築かれし たひらけき世を 生くる悲しき

千万の命のうえに築かれたわがニッポン国の平和。先の戦争での戦死者は230万人、民間人では国内で50万人、国外で30万人、合計310万人と言われています。

その戦没者の数は、あまりにも多すぎて想像を超え言葉を失います。この戦争で亡くなられたかけがえのない命とその無念な想いを、詩人石垣りんは心に刻み「弔詞」を書きました。

    弔詞    石垣 りん
      職場新聞に掲載された105名の戦没者名簿に寄せて

ここに書かれたひとつの名前から、ひとりの人が立ちあがる。

ああ あなたですね
あなたも死んだのでしたね。

活字にすれば四つか五つ。その向こうにあるひとつのいのち。悲惨にとじこめられたひとりの人生。

たとえば海老原寿美子さん。長身で陽気な若い女性。1945年3月10日の大空襲に、母親と抱き合って、ドブの中で死んでいた、私の仲間。

あなたはいま,
どのような眠りを、
眠っているだろうか。
そして私はどのように、さめているというのか?

死者の記憶が遠ざかるとき、
同じ速度で、死は私たちに近づく。
戦争が終わって20年。もうここに並んだ死者たちのことを、覚えている人も職場に少ない。

死者は静かに立ち上がる。
さみしい笑顔で
この紙面から立ち去ろうとしている。忘却の方へ発とうとしている。

私は呼びかける。
西脇さん、
水町さん、
みんな、ここに戻って下さい。
どのようにして戦争にまきこまれ、
どのようにして、
死なねばならなかったのか。
語って
下さい。

戦争の記憶が遠ざかるとき、
戦争がまた
私たちに近づく。
そうでなければ良い。

8月15日。
眠っているのは私たち。
苦しみにさめているのは
あなたたち。
行かないで下さい 皆さん、どうかここに居て下さい。

※ 掲載した短歌は北九州市小倉北区にある浄土真宗本願寺派小倉御坊「永照寺」の「永照寺だより」Vol149号おり引用。

※ 石垣りんーー1920年~2004年。日本興業銀行に定年まで勤務。銀行員詩人と呼ばれた。掲載した詩は1968年に刊行された代表作「表札」に収録されている。「表札」は翌年「H賞」を受賞。