それでもホワイトデイ

 昨日、3月14日は、乞うご期待のホワイトデイ。
 アレやコレや迷いに迷って選んだ「本命チョコ」なのに、「義理チョコ」と勘違いされ、感度0の「義理返しチョコ」を貰ったあなた。
 ホント、男ってアホ!!!
 という訳で、そんな彼には、茨木のり子さんの詩を送くって目を覚まさせてください。

あほらしい唄  茨木のり子

この川べりであなたと
ビールを飲んだ だからここは好きな店

七月のきれいな晩だった
あなたの座った椅子はあれ でも三人だった
小さな提灯がいくつもともり けむっていて
あなたは楽しい冗談をばらまいた
二人の時にはお説教ばかり
荒々しいことはなんにもしないで
でもわかるの わたしには
あなたの深いまなざしが
早く私の心に橋を架けて
別の誰かに架けられないうちに
わたし ためらわずに渡る
あなたのところへ
そうしたらもう後へ戻れない
跳ね橋のようにして
ゴッホの絵にあった
アルル地方の素朴で明るい跳ね橋!
娘は誘惑されなくちゃいけないの
それもあなたのような人から

詩集「おんなのことば」から

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