神の兵士

 今日は8月15日。終戦記念日。
 詩人鮎川信夫は、1942年招集されスマトラ島に出征、1944年に傷病兵として内地に送還された。その時、病院船の中で、一人の兵士の死に立ち会って「神の兵士」という詩を書いた。 

神の兵士(抜粋)

1944年5月のある夜・・・
ぼくはひとりの兵士の死に立会った
かれは木の吊床に身を横たえて
高熱に苦しみながら
なかなか死のうとしなかった
青白い記憶の炎につつまれて
母や妹や恋人のためにとめどなく涙を流しつづけた
かれとぼくの間には
もう超えることのできない境があり
ゆれる昼夜燈の暗い光のかげに
死がやってきてじっと蹲っているのが見えた

戦争を呪いながら
かれは死んでいった
東支那海の夜を走る病院船の一室で
あらゆる神の報酬を拒み
かれは永遠に死んでいった
(ああ人間性よ・・・・・
この美しい兵士は
再び生きかえることはないだろう)
どこかとおい国では
かれの崇高な死が
金の縁とりをした本の中に閉じこめられて
そのうえに低い祈りの声と
やさしい女のひとの手がおかれている

(注)金の縁とりをした本・・・聖書

 ※ 鮎川信夫・・・1920年ー1986年。現代詩を代表する詩人であり、随筆家・翻訳家・評論家でもある。詩誌「荒地」を主催。 

パンパカパーン Part 2 !!!

 アツクってあつくって暑くって熱くって・・・ホント、もうイヤ!!!
 梅雨が終わったら、もうたちまち盛夏。「初夏」という言葉は、季語にしかお目にかかれないのであろう。
 俵万智の歌

暑く熱くなりそうな夏 朝霞の粒子の中にあなたを想う

 のように、想う「あなた」がいれば、そりゃ暑くてもいいですよ。でも、黄昏時の私に想う「あなた」なんている訳ないでしょ。だから、
 アツクってあつくって暑くって熱くって・・・ホント、もうイヤ!!!
 という訳で、「あなた」抜きのわたしは、意を決して
「エイ、ヤッ」とばかり、暑さでヨレヨレになりながらも、電子出版の「心の扉をノックして 2」の編集に取りかかり、なんとか出版する目途がつきました。

バンザイ、ばんざい、万歳!!!

 という訳で、次の通り内容を紹介しますので、スマホかタブレット端末をお持ちの方は読むことが出来ますから、是非、ご購入のほど、よろしくお願い申し上げます。

心の扉をノックして 2

 定価は100円です。

目  次

  • 終戦記念日に想いをはせて
    • 「一本の鉛筆」から
    • 嗚呼、東京大空襲・・・
    • 埋もれてしまった青春に
    • 広島の空に散った想いを胸に刻んで・・・
    • なんと不条理な・・・
  • おエライ先生さまに捧ぐ
    • ま、行くか
    • 戦いすんで日がくれて
    • ああ 無情
    • プッツン
    • あなたとは違うんです
    • バンザイ ばんざい 万歳だけど・・・
    • ウーン もう ダメ!!!
    • ウーン もう ダメ!!! Part 2
  • OH MY GOD!!!
    • 夏だ ビールだ・・・なら良いのだけれど
    • ウーン、大変!!!
    • 驚天動地にして泰然自若
    • 4・25 人心事件
    • 4・25 人心事件 Part 2
    • 逝く夏の・・・
    • ああ それなのに それなのに
    • ああ 雨情
    • THE END まであと五分
    • 恐怖の日
    • チンプンカンのプンプン
  • 新春アラカルト
    • ポケットいっぱいの夢と・・・
    • 心 輝かせて
    • お屠蘇気分で 素敵にMUSIC
    • A HAPPY NEW YEAR
    • カレンダー
    • まずは めでたし目出度し
  • END OF YEAR
    • 形のない贈り物を あの人に
    • 切なくてクリスマス
    • 鼻くそを飛ばしながらも頑張って・・・
    • 清く正しく美しく・・・
    • 人生の扉をノックして・・・
  • 夢よ、も一度
    • 得たものと失ったものと
    • これって魔法 ! ! !
    • アトムよ 再び・・・
    • 「タチションベン」に願いをこめて
    • 天文学者って トホホ!!!
    • 時空を超えて ポカーンと・・・
  • 嘘 本当?
    • ウソって素敵
    • ここで重大発表! ! !
    • ホントにホント
    • 定額給付金 変身 ! ! !
  • ドンパチ映画に憧れて
    • 素敵にドンパチ
    • 怒り狂って ・・・
  • 合唱組曲「北九州」をどうぞ
    • そこで コマーシャル
    • そこで 再びコマーシャル
    • そこで も一度コマーシャル
    • そこで しっつこくコマーシャル

これって ハードボイルド その4

 私、云うまでもなくハードボイルド大好き人間。  
 今年の5月にNHKTVでハードボイルドの「ロング・グッドバイ」が終わったので、ガッカリしていたらテレビ朝日で「匿名探偵」が始まった。
 金曜日の23時15分からの放映。週末の夜遅くチョッピリお色気もあるハードボイルド溢れるドラマでょ、嬉しくなってしまう。
 探偵役は高橋克典。かっこいい探偵が、自転車を必死でこぎながら街の中を走りまわるのが、おかしく素敵。
 ということで、恒例のハードボイルド名言集をどうぞ・・・。

 愛していたかどうかは言えないな。おれにはわからん。人を愛することと、ただある時期の思い出を愛することとは混同しやすからな。

早川書房「友と別れた冬」ジョージ・P・ベレケーノス/松浦雅之訳

 おれはいった。それはぜんぜんなにも着ていないのと、ほとんどなにも着ていないのと中間ぐらいだな。

早川書房「俺に恋した女スパイ」ロス・H・スペンサー/田中融二訳

 俺にも娘が一人いる。申し分のない女の赤ん坊だ。名前はアンナ・ジュヌヴィエーブ。家でマリーにあやされている。いや、マリーはおそらく居眠りしているだろう。生まれたときはETみたいに醜かった。しかし、口にしたのは一度だけだ。マリー・ロールはアンナが生まれたとき美しかったと思っている。それに首をかしげれば、赤ん坊に対する愛情まで疑われるから恐ろしい。マリー・ロールは娘と恋に落ちた。しかも分娩室の中でだ。

扶桑社「最後に笑うのは誰だ」ラリー・バインハート/工藤政司訳

 「あなたはどうして結婚したの」
 「たぶん、20歳で処女はあたしだけだったからよ、知るかぎりでは。きっと、発情していたのね」

早川書房「わたしもできる銀行強盗」ジーン・リューリック/近藤麻里子訳

 (父が死んで・・・)
 「・・・父は公正な人間でした」アリスはつけくわえた。
 「そして寛大でもありました。でも、さまよえる心の持ち主だったのです」
 妹がほほえんだ。「女好きと云う人もいるかもしれないわよ」

早川書房「虹の彼方に」ナンシー・ピカード/宇佐川晶子訳

最後から二番目の恋

 私、原則として見るTVドラマはNHKの大河ドラマだけということになっているけれど、例外のない原則はないという原則に基づき、お洒落なタイトルのドラマは見ることになっている。
 と、云う訳で、見たTVドラマは「最後から二番目の恋」
 このタイトル素敵でしょ、そのうえ主演が小泉今日子。
 私は洋画専科なので、邦画を見ることはあまりないけれど、むかし昔そのむかし、「怪盗ルビ-」という邦画を見に行ったことがある。
 この映画の原作は、私の大好きなヘンリイ・スレッサーのミステリー「怪盗ルビー・マーチンスン」。おまけに私の大好きなイラストレーター和田誠が監督しているということで、イソイソと見に行ったところ、なんとキョンキョンと呼ばれていた小泉今日子が主演。
 「どうしてアイドル歌手が?」と思ったところ、彼女は伸び伸びとアッケラカンに演じて、ピッタリはまり役。スッゴクお洒落な映画になっていて、とんでもビックリ!!! 以来、小泉今日子のファンになっているのである。
 だから「最後から二番目の恋」は、お洒落なタイトル付の小泉今日子でしょ。何が何でも見なきゃならない訳。
 このTVドラマは、昨年「最後から二番目の恋 2012年秋」というタイトルで放映されたけれど、今年の4月から「続・最後から二番目の恋」として放映された大人の青春ストーリイだったけれど、6月でウーン残念THE END。
 彼女の役はテレビプロジューサー。いつも素敵に洒落な恰好をして、これがハイ、カワイイのデス。彼女のファションセンスってイイネ!!!
 ドラマの最初のタイトルやエンデングのタイトルもお洒落だし、交わす会話や舞台となっている鎌倉やその住まいもお洒落。お洒落で素敵がいっぱい。
 最終回で、印象に残った会話は、TVドラマの撮影現場でスタッフが
 「エライ人は現場を知らない。だから、無茶なことを言う」と、撮影をストップさせた時、小泉今日子の相手役の中井貴一の
 「現場はここだけではない。エライ人もその人の持場がその人の現場。みんなそれぞれ現場を持っているのだから、それを理解してやることが必要」と云う台詞。
 それと、もう一つ、
 「叶わぬ恋と分かったら返事を求めてはいけない。Noと言われたら、その恋は終わり、つらくって切ない想いしか残らないけれど、返事を求めない限り、その恋は終わらないのだから、恋する心は永遠に続く。そして、その想いは相手に伝わり、そのその相手も幸せに包まれるはず。」 
 ウーン、納得。
 だけど、いい加減年寄りの私のには、最後から二番目の恋は無理?

君死にたまうことなかれ

 我がニッポン国のソーリは、集団的自衛権に関し、6月5日の記者会見で
 「国民の命と平和な暮らし」を、断固として守り抜くと力強く宣言し、我がニッポン国民を安堵させた。
 愛国心に燃える我がニッポン国のソーリは、自衛隊最高指揮官でもあるので、「国民の命と平和な暮らし」が脅かされるような事態が発生すると、直ちに自衛隊服に整えて最前線に向かい、陣頭指揮を取ろうと深く決心していると思われる。
 しかし、我がニッポン国のソーリの側近が
 「殿、ご乱心!!!」と、必死に引き留めるので、我がニッポン国のソーリは、
 「残念無念」と自衛隊服を脱ぎ、背広姿に変えてポンと「出動命令」に印鑑をつくしかあるまい。
 そう、歴史は繰り返すのデス。

君死にたまうことなかれ(抜粋)   与謝野 晶子

ああおとうとよ、君を泣く、
君死にたまうことなかれ、
末に生まれし君なれば、
親のなさけはまさりしも、
親は刃をにぎらせて
人を殺せとおしえしや、
人を殺して死ねよとて、
二十四までそだてしや。
暖簾のかげに伏して泣く、
あえかにわかき新妻を、
君わするるや、思えるや、
十月も添わでわかれたる
少女ごごろを思いみよ、
この世のひとりの君ならで
ああまた誰をとのむべき、
君死にたまうことなかれ。

※ 与謝野晶子ーー1878年~1942年。掲載した詩は1904年(明治37年)に「旅順口包囲軍の中に在る弟を嘆きて」という副題を付けて発表した。歌集に「みどれ髪」など。