6月、梅雨の真っ盛り。雨に濡れた樹木の緑が鮮やかに映えて、心も洗われるような気がする季節である。
そして 6月はジューンブライド。しかし、ハッピイウエデイングをする人の影にかくれて、雨に涙する人もいるはずである。そう、6月は失恋の季節でもある。
でも、よく考えてみると、恋に破れたということは恋をした証拠である。
恋愛あこがれ症候群の人達からみると、
「なんとうらやましい。失恋してもいいから、一生に一度の恋をしてみたい」ということになるにちがいないのである。
恋をして心の優しさを知り、恋を失って心の痛みを知る。しかし、心の痛みを知ってこそはじめて、本当の意味での心の優しさが分かるのである。恋を知り恋を失い、そして人は大人になっていくのである。
それに優しさだけでは生きてはいけないし、痛みだけで生きていくのは悲しすぎる。だから、
「にくいあんちくしょう」と思うより、
「素敵な想い出をありがとう」と思う方が「恋の正しいエンドマークの打ち方」となるはずである。そして、それがあなたを心ゆたかな人にするにちがいないし、心ゆたかな人こそ、また夢を実現することができるのである。
「エ? なに? それなら、失恋するために恋をしようってーー」
ウーン、そういうことではないんだけどなアーー。