For You~静かな夜のSong Book?

「1月は行く2月は逃げる3月は去る」と云うとおり、アレよアレよ・・・ン? 訂正、アレッというまにもう2月。わが街北九州市は緊急事態宣言が出されていて、不要不急の外出はするなというお上のお達しが出ているでしょ。おまけに、私、もう82歳。コロナに罹ったらコロリと死ぬと云われている魔の年齢だから、白髪付きで街に出たら「あの人、アホ!」的眼差しで見られると思うと・・・ウーン、息が詰まりそうな世界になったみたい。

・・・てな訳で、1月は家にこもって録りためていたビデオの一斉棚卸を決行。12月は音楽番組が多かったけれど、ビックリしたのはNHKBSで13日午前1時46分から1時間にわたって放映された「For You」、サブタイトルが「静かな夜のSong Book」。それに放映されたのは真夜中。てっきり私好みの甘ったるいラブソングと思って胸ときめかし録画したんですね。

ところが、とんでもハップン。この番組は80年代にイギリスで放映された音楽番組「THE TUBE]から10組のアーティストのパフォーマンスの映像がナレーションなしノンストップで流されたんです。

知っている曲もあったけれど原語でしょ。ところが日本語の歌詞が付いていて読むとビックリ仰天。それが戦争・テロ・デモ隊や黒人に対する暴力・圧政・貧困などに対する怒りと、平和や自由への祈りを歌った曲だったんですね。ラブソング調の曲もあったけれど、歌詞の内容は反戦歌。何となく聞きながしていた曲に、こんなに深い意味があったとは・・・。

最初の曲はルイ・アームストロングの「この素晴らしい世界」。それからは一転してプロコル・ハルムの「青い空」から始まり、マイケルジャクソンやニールヤング&クレージー・ホースなど名だたるアーティストが出演、

画面には、歌詞の内容に沿ったシーンが流されて・・・そう、ベトナム戦争や中国の天安門広場で戦車に向かって一人立つシーンもあったけれど・・・。圧巻は、デヴィト・ボウィが1977年にベルリンの壁に向かって巨大スピーカーを並べ、東ドイツの観衆5000人に向かって歌った「ヒーローズ」

僕は王になる 君は女王になる ヤツラがのさばり続けても 僕らはヒーロー 1日だけ 一緒になる 1日だけ
僕らは会った 壁の前で 僕は覚えている 壁の前で会った 弾が頭上を越え キスをした ことなげに 恥さらしは ヤツらの方 僕らは倒せる 永遠に 英雄になれる 1日だけ

この2年後にベルリンの壁が壊され、2016年にデヴィト・ボウィが亡くなった時、ドイツ政府が出したコメントが流されました。

デヴィト・ボウィよ さようなら あなたは私たちのヒーローです 壁の崩壊に力を貸してくれて ありがとう

プリンスは、メッセージを付けて「メアリー・ドント・ユー・ウィーブ」を歌いました。

アメリカでは銃の被害により 毎年1300人近くの子供が死亡し 5790人が負傷している システムは崩壊した 若者に修復してもらおう 新しい理念と生命が必要だ
思いやりに国境は存在しない

最後の曲はセレステのバラード「ヒァ・マイ・ヴォイス」

世界を変えるの 聴いてね声を 聴いてね夢を 世界を変えるの 信じられる世界に まともな世界に 言葉を聴いて 選択を聴いて 声を聴いて

おとなしいNHKがこんなに強いメッセージソングを持った音楽番組を放映するなんてと、大々的にビッグな驚き。番組名にムード音楽風のタイトルを付け、深夜にこんな番組を放映したのは、きっといちゃもんを付けるオエライさんが寝ている時にやろうと企んだにちがいありません。ウン、この番組のディレクター、あなたって凄い!!!

わがニッポン国でメッセージソングを歌ったのは、私の狭い音楽範囲の中から言えば、サザンの「ピースとハイライト」。外国では、アーティストが平和への強い想いを歌にしているけれど、わがニッポン国でメッセージソングが少ないのは、世間に遠慮しているからでしょうね。エ? 何? 平和ボケからだって・・・。

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