さよならのステージ

  1月は行く、2月は逃げると言うように、あれよあれよという間にもう3月。3月も去ると言うから、そう、私の好きなキャンディーズの「もうすぐ春ですね 恋をしませんか」の季節。
 2月は、私の住む街・北九州市が誕生して50年目の月。それで、市制50周年記念式典が2月10日に開かれ、私が所属する合唱団「北九州をうたう会」も参加することとなった。

記念演奏会ちらし

 式典のオープニングで「北九州市歌」を、式典の最後に合唱組曲「北九州」より、北九州市の賛歌とも言うべき最後の3曲「父祖より幼き者へ」と「梅開く」。続けて「終章」を約2000名の招待されたお客さんの前で140名のメンバーが大合唱した。
 なんたって50周年記念式典である。TVのニュースで放映されたのだけれど、放送されたのは、私たちの出番の前に県立八幡中央高校書道部がステージいっぱいに展開した書道パフォーマンスと北橋市長の挨拶だけ。折角、イイ顔をして歌ったのにガッカリ。
 私たち合唱団は自称「心は青春合唱団」、他称「ジジババ合唱団」。大筆を使い全身で文字を書く華麗なステージの方が、TVで絵になるは仕方がないのかもしれぬ。
 今年は、北九州が誕生して50年目。合唱団「北九州をうたう会」も発足20年目。私がこの合唱団に入会して15年目。そして私もなんと生誕75周年。
 今年は、3拍子どころか4拍子も揃ってめでたし目出度し。
 もともと、私、コーラス経験度0。学生時代に新宿の『うたごえ喫茶』で「カチューシャ」とか「ともしび」を歌ったくらいで 歌うという趣味は持っていなかったのである。
 60歳になって、東京から華の単身生活を終えて帰ってきた時
「うちの合唱団、女性が2/3」と聞いて、
「コリャア、モテル」と下心付で参加した・・・訳ではないのだけれど、最初の練習に加わってビックリ。
 ここだけの話だけれど、旧美人・元美人・前美人がいっぱい。でも、私もいい加減年寄りだから贅沢は言えない。それにうたごえ喫茶のレベルを超えた本格的な合唱団なので、
「コリャア、大変」とすぐ辞めようと思ったけれど、この組曲は不思議な魅力を持っていて、ド素人の私の心をとらえ
「マ、いいか」と、エンエン15年も歌ってきた次第である。
 私、幸か不幸か71歳まで半世紀も働いてきたうえに、辞めた途端、合唱団の事務局と地元4団体の役員を引き受ける羽目になり、土日を含め毎月家に居るのは4~5日というサンサンたる有様。
 何事も潮時というものがある。私の賞味期限はあと5年位。アレやコレややりたい事がいっぱいあるので、市制50周年記念の演奏会を最後のステージにして、合唱団に「さよなら」することにしたのである。
 人生のラストコーナーでちょっぴり寄り道をしたけれど、毎年、九州交響楽団の演奏で歌った感動は、すっごく最高!!!!!!
 大・大・感謝感激ありがとう。
 と、云う訳で、恒例の毎年3月このプログに掲載していた我が合唱団の演奏会PR「ここでコマーシャル」シリーズも「THE END」
 ホント、残念至極、申し訳ない。
 エ? 何? 残念どころか「シ・ア・ワ・セ」だって・・・。
 フーン だ。

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