福島哀歌

 我がニッポン国は、世界に冠たるロボット大国と思っていたのに、今頃になってやっとロボットが登場してきた。それもアメリカのロボットだという。ロボット大国が泣けちゃうよ。なんとお粗末なニッポン・・・。
 昔むかし、病気で熱が出たときに「水枕」で頭を冷やしていたけれど、世界に冠たる原子力発電所が「水枕」方式で原子炉を冷やしているのだと、恥ずかしながら初めて知った。
 ばかでかい冷凍冷蔵庫は作れるのに、原子炉は水で冷やすチャチな仕組みになっていたなんて、なんとケチなニッポン・・・。
 津波が来なくても、全ての電力が切れることは起こりうると思うけれど、強大な電気を作り出す原子力発電所に電力がないなんて、なんとナンセンスなニッポン・・・。
 原子力発電所だから、事故が起きた時に備えて、一見宇宙服風の防護服を着て発電所の中に立ち入るのかと思っっていたら、アメリカ製の使い捨ての一見ペラペラ風防護服。
 そして、防護服の隙間をガムテープでふさぎ、長靴を履いて作業をさせていたらしい。
 2度も原爆の被害に合い、放射能は2度とゴメンと云っていたのに、放射能に対する備えがされてないなんて、なんと無謀なニッポン・・・。
 いたる所で募金が呼びかけられ、いたる所に募金箱が置かれているばかりか、世界中からも募金が寄せられているのに、まだ被災者の方々に配られてないみたいである。
 どうも、ニッポン国のオエライさんは、配分方法について悩みに悩み、早く募金を配らなければということまで気が廻らないらしいい。早く被災者の方々に援助の手を、と思って募金に応じているのに、まだ配られていないなんて、なんと情けないニッポン・・・。
 我がニッポン国民は、世界の国からエライと賞賛されているけれど、どうも我がニッポン国は、エライ国ではないみたいな気がする。
 ウーン、これってニッポン国のエライ人達のせい? なんと哀れなニッポン国民・・・。

今なお命ありて・・・

 春、爛漫。桜は、華やかに咲き誇っているけれど、「花より団子」の気持ちは失せて、ただただ桜を見るばかりである。
 詩人 田村俊子は、生きている人の心の中には、亡くなった人も一緒にいるのに、その姿を見ることが出来ないなんて・・・と、つらく切ない心を「風景」という詩に寄せて詠んでいる。
 この深い寂しさと孤独・・・。

風  景     石垣 りん

待つものはこないだろう
こないものを誰が待とう
と言いながら
こないゆえに待っている、
あなたと呼ぶには遠すぎる
もう後姿も見せてはいない人が
水平線の向こうから
潮にようによせてくる
よせてきても
けっして私をぬらさない
はるか下の方の波打際に
もどかしくたゆたうばかり
私は小高い山の中腹で
砂のように乾き
まぶたにかげる
海の景色に明け暮れる。

 全てを失くして、呟いておられた人がいました。
 悲しみを封印することも出来ず、生きているのがつらいと・・・。

 でも、今なお命ありて、そう、生きているんだから・・・。

  ※ 石垣りんーー1920年~2004年。日本興業銀行に勤めながら詩作。掲載の詩は1959年刊行の「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」より。「表札など」でH氏賞、他に田村俊子賞なども受賞している。

叫び

  家族や家や職場を失くして・・・これから、どうやって生きていくの?
 頑張って・・・と言うけれど、頑張る力は、どうしたら出てくるの?
 希望を持って・・・と言うけれど、どこに、どんな希望があるの?
  どうぞ、教えて下さい。私に・・・。

嗚呼 3・11

 突然、ポケット一杯の夢を果たすこともなく命を絶たれた方々の無念な思い・・・。
 そして、すべてをなくして呆然と佇む方々の底知れぬ絶望感・・・。
 云うべき言葉もありません。

あのひと  吉原 幸子

あのひとは 生きていました
あのひとは そこにいました
ついきのう ついきのうまで
そこにいて 笑っていました
あのひとは 生きていました
さばのみそ煮 かぼちゃの煮つけ
おいしいね おいしいねと言って
そこにいて 食べていました

 ※ 吉原幸子   1932年~2002年。第1詩集「幼年連禧」で室生犀星受賞。他に 高見順賞、萩原朔太郎賞など受賞。詩の朗読とジャズのセッションなど、他の分野とのコラボレーションを試みた。

そこで たびたびコマーシャル

 3月。うれし楽しのコマーシャルシリーズ第9弾!!!

 1回目は2005年3月 1日掲載の「ここで コマーシャル」
 2回目は2005年3月15日掲載の「そこで 再びコマーシャル」
 3回目は2005年8月 1日掲載の「そこで も一度コマーシャル」
 4回目は2006年3月 1日掲載の「そこで 又もやコマーシャル」
 5回目は2007年3月 1日掲載の「そこで 何度もコマーシャル」
 6回目は2008年3月 1日掲載の「そこで しっつこくコマーシャル」
 7回目は2009年3月 1日掲載の「そこで こりずにコマーシャル」
 8回目は2010年3月 1日掲載の「そこで 続けてコマーシャル」

 モチ、あなたにとっては恐怖のコマーシャル。
 私にとっては、私が属する「北九州をうたう会」の威風堂々にして豪華絢爛かつ空前絶後の聴けば欣喜雀躍まちがいなしの華麗なる合唱組曲「北九州」演奏会のコマーシャル。
 アー、こんなに長い宣伝文を書くのも大変!!! お疲れデス。
 でも、こんなに4字熟語が連発される素敵なコマーシャルって、類をみないでしょ。そんなにスゴイんです。
  だいたいTVの通販のコマーシャルなど見ると
 「買わなきゃソンソン」的気分になって、お金を見境もなくポンポン払う仕掛けになっているけれど、私の4字熟語連発の素敵なコマーシャルを読めば、
 「読んだらイクイク」的気分になって、ホイホイ演奏会に行く仕掛けになっているんデス。
 だって、この合唱組曲「北九州」は、かの有名な團伊玖磨さんの作曲で、演奏は九州交響楽団。合唱はなんと280名による一大合唱。
 それも、私達の合唱団「北九州をうたう会」に加えて、若くてハツラツ、中学校・高等学校の合唱部、それに澄んだ声で魅了する可愛い子ども達の児童合唱団も出演!!!
 凄いでしょ。それに小倉祇園太鼓も出演して華麗なるバチさばきを披露するんです。
 きっと
 「聴かなきゃソンソン」気分になること間違いなし。
 チケットは、盛り沢山の演奏の割りに、たったの2000円。だから、演奏会、きっと来てよね。

       平成22年度 合唱組曲「北九州」演奏会

  日   時  3月6日(土) 14:00開場/15:00開演
  会   場  アルモニーサンク 北九州ソレイユホール
                    (旧九州厚生年金会館)
  指    揮 増井信貴
  管  弦  楽 九州交響楽団

  合   唱/北九州をうたう会
         柳西中学校合唱部
         南曽根中学校音楽部
         石峯中学校合唱部
         浅川中学校合唱部
         折尾中学校合唱部
         千代中学校合唱部
         引野中学校合唱団
         九州国際大学付属中学校・高等学校音楽部
         小倉高等学校音楽部
         小倉南高等学校音楽部
  児童合唱/門司少年少女合唱団
         北九州市少年少女合唱団
         北九州アカデミー少年少女合唱団
         若松少年少女合唱団
         北九州市小倉少年少女合唱団
         北九州少年合唱隊
         帆柱少年少女合唱団
  祇園太鼓/小倉祇園太鼓保存振興会
  曲目 【第1部】 『続・世界の名曲シリーズ』
            シベリウス/交響詩「フィンランディア」
            ブラームス/ハンガリー舞曲 第5番、第6番
            アンダーソン/ワルツィング・キャット
            シンコペイテッド・クロック
            マスカーニ/「カヴァレリア・ルスティカーナ」より
                〈間奏曲〉
            ビゼー/「アルルの女」第2組曲より
                〈ファランドール〉
            ラヴェル/ボレロ

      【第2部】 合唱組『「北九州』
             作詞/栗原 一登  作曲/團 伊玖磨