3月。日本はもうすぐ春。うららかな春が来るというのに、ロシヤによる戦争はもう2年目。
人の命は、ウクライナの兵隊さんにしろ、ロシアの兵隊さんにしろ同じように尊いものだから、今日も、否応なしに何人もの命が失われていると思うと、言葉を失います。
ウクライナの兵隊さんは、死ぬかもしれないけれど「祖国を守る」という信念で自ら戦場に向かっていると思います。
しかし、ロシアの兵隊さんのなかには「祖国を守れ」と命令され、仲間と思っていた隣国で殺し合いをさせられて、合点がいかないままに無念の戦死を遂げる・・・。
ロシアの人々は「そんな無茶な戦争を・・・」と、どうして思わないのでしょうか。
日本では、人を殺せば「殺人罪」。二人以上殺せば「死刑」なのに、1947年に制作されたチャプリンの映画「チャップリンの殺人狂時代」の殺人者ヴェルドーの言葉、
「一人を殺せば犯罪者だが、百万人を殺せば英雄だ」 ※1
とあるように、チャップリンは、どうして、戦争であれば人を殺していいのかと、戦争による殺戮の正当化を弾劾しています。
又、同じようにヒットラーを痛烈に風刺したチャプリンの映画「チャップリンの独裁者」で、独裁者になりすましたチャップリンが、映画の最後に平和を呼びかけた有名な6分間のスピーチがあります。その一部に、
「必要なのは機械より人間性だ。兵隊たちよ! 機械の頭と機械の心を持った連中に、あなた自身を売り渡してはならない。彼らは君たちに行動を命令し、感じることまでを命令する。そして大砲の的として使うのだ」 ※2
この映画が作られたのは1940年で今から83年前。83年前のこの台詞を、ロシアの兵隊さんに告げても、なんら遜色がないなんて・・・。
ITの時代になっているのに、人間の頭はまったく進歩していないんですね。
人間の頭は旧態依然のままなのに、チャップリンの時代より機械の頭の方は格段に進歩して、今や、人間の頭は当てにならず、
「必要なのは人間性より機械だ」と、史上最も急速に成長している対話型のAI「チャットGPT」に任せた方が良いのかもしれません。
「チャットGPT」ってスゴイですよ。「チャットGPT」に質問したら何でも答えてくれるんです。私の頭脳は「チャットGPT」の何百兆分の0.01以下に違いありません。
そこで、ネットで紹介されている「チャットGPT」応答例をどうぞ。
「アメリカの原爆投下理由を尋ねたら早期終結と答え、2度と被曝させないように日本も核保有すべきではと尋ねたら日本が保有すると核戦争の脅威が高まると答える」
「中国や北朝鮮が保有する理由を尋ねたら安全保障の理由と答え、日本も安全保障を理由に保有すべきではと尋ねると核不拡散の努力をすべきと答える」
※1 図書刊行会発行・著者 和田誠「お 楽しみはこれからだ」より引用。
※2 図書刊行会発行・著者 和田誠「お楽しみはこれからだ PART2」より引用。