梅雨が明けたら初夏を飛び越して、夏日どころか真夏日&猛暑日に突入。ウンザリ、ゲンナリ、グッタリ。
かくして、私、ヤル気なくして思考力0。これって全てオテントウさまのせいです。私が悪いのでありません。
と、いう訳で今日は手抜き・・・エート、訂正、ここはハードボイルドのクールでキザな台詞を読んでウサをはらしてください。ヤレヤレ。
(リンダと別れた探偵マーロウの独白)
こんなとき、フランス語にはいい言葉がある。フランス人はどんなことにもうまい言葉を持っていて、その言葉はいつも正しかった。
さよならをいうのはわずかのあいだ死ぬことだ。早川書房「長い別れ」レイモンド・チャンドラー/清水俊二訳
(生ビールとホットドッグを食べていると)
「ご一緒してよろしいかしら。ミスター・デンスン」グレインハウンドのように色つやがいい。
私は彼女を見上げた。口はホットドッグでいっぱい。マナコは乳首でいっぱい。早川書房「ハリーを探せ」リチャード・ホイト/朝倉久志訳
通常、彼女たちは若くして両親をなくす。パパは金儲けの疲れで死ぬ。ママはパパと一緒に暮らした疲れで死ぬ。
早川書房「素晴らしき犯罪」クレイグ・ライス/小泉喜美子訳
リーアンはふたたび溜息をついた。悲哀の一歩手前から、絶望の一歩向こうまでのあいだのどこからか漏れたような音だった。
早川書房「殴られてもブルース」スティーヴン・ウォマック/大谷豪見訳
Tシャツは羨望の目で見る大人にむかって十代の女の子がさりげなく、人生には乳房が断固重力に抵抗する時期があることを実証して見せる例のタイプだ。
扶桑社「最後に笑うのは誰だ」ラリー・バインハート/工藤政司訳
どこまで信じてよいかわからないが、すくなくとも、彼女の人生観は九九換算表のように冷たいと思って良いだろう。
二見書房「スキャンダラス・レデイ」マイク・ルピカ/雨沢㤗訳
「命をかけて誓うわ。・・・あんたには嘘は言わないわ」
モレリの口の片隅がほんのわずかに吊り上った。「おまえならローマ法王にだって嘘をつくだろうさ」
わたしは十字架を半分切りかけていた。「私が嘘をつくことはほとんどないわ」絶対に必要なときだけよ。それから、真実が妥当でないと思えないときもだけど。扶桑社「あたししかできない職業」ジャネット・イヴァノヴィッチ/細見遥子訳
目を開けたら最初に見えたのは壁で、最初に感じたのは疲労と、このいやな事件に対するユーウッな気分だった。だがその後、足を動かしたらきみにさわった。・・・するとおどろいたことに、急に安らかな楽観的な気分になったんだ。愛は一晩の熟睡よりも効果がある。
早川書房「死者は惜しまない」ナンシー・ピカード/宇佐川晶子訳