梅雨である。
梅雨を表す言葉はいっぱいあって、五月雨(さみだれ)、芽花流し(つばなながし)、田植雨(たうえあめ)、麦雨(ばくう)、猫毛雨(ねこげあめ)、水取雨(みずとりあめ)、短夜の雨(みじかよのあめ)・・・とたくさん。
ホント、日本語って美しいですね。優しく風情があってこんな言葉で表現される梅雨なら、そして私の大好きな小泉今日子の「優しい雨」など聞いたりすると、
心の隙間に 優しい雨が降る
疲れた背中を そっと湿らせてく群れをなす魚たち
少し 楽し気に
駅に向かって走ってくこんなに普通の毎日の中で
出会ってしまった二人
降りしきる雨にすべてを流して
しまえたらいいけれど・・・
ムードに弱い私は、「梅雨大好き」となりそうだけれど、トンデモハップン!!!
しとしと降る雨の中を、相合傘でしっとり濡れながら歩くならともかく、最近の雨はズボンや靴をグチョグチョに濡らして、傘が風に飛ばされないように必死で歩くドカドカ雨でしょ。
だから、梅雨は大嫌い。大大嫌い!!!
気象庁気象研究所の過去100年のデーターを見ると、4時間雨量が50ミリ以上の雨が増加し、1~2ミリの弱い雨が減ってきているそうである。
1900年から1940年頃までは弱い雨が多く、それから1980年頃までは弱い雨も強い雨もほぼ同じ割合、それ以降は強い雨が比較にならないほど多いということである。ウーン、実感。
このままでいくと、梅雨と云う字は死語になるやもしれぬ。
そして、俵万智に詠われたような世界は、なくなるんでしょうね。
サ行音ふるわすように降る雨の中遠ざかりゆく君の傘