11月19日の朝日新聞「BE」頁に、『初恋の人と会いたいですか』というアンケートの結果が出ていた。
3710人に聞いたら、「会いたい」と答えた人が54%、「いいえ」と答えた人が44%、「恋をしたことがない人」が2%だったそうである。
会いたい理由で主なものは、「今どうしているか気になる」という人が978人、「懐かしい」が910人。会いたくない理由で主なものは、「思い出のまま記憶にとどめたい」が547人、「会って幻滅するのが嫌」と答えた人は414人。
ウーン、どうも「会いたい派」がリアリスト、「会いたくない派」はロマンティストみたいである。
あなたは、どちら派? 私は、モチ「会いたい」派。
初恋時期は、保育園から小学校までが45%もいるけれど、私は、オクテだったから最初の初恋は中学3年生の時、2度目の初恋の時は高校1年生の時、3度目の初恋は2年生と、年代わりに初恋をし、4度目の時は・・・。
エ? 「初恋は1度きり。それって、移り心。浮気の始まり」って・・・。
ウーン、それは大いなる誤解である。純粋無垢な私は、「好き!!!」気分になったときは、初めて恋心が芽生えたような気分になるんだから、しょうがない。
だけど、このアンケートの結果を読んでいたら、女性ってスゴイ!!!
初恋について「女は上書き保存、男性は名前を付けて保存する」だって・・・。
ホント、これって至言。女性は、上書きすれば、初恋の君は消えてしまい、あるのは今の彼、過去は過去だそうである。私などは、初恋の君は7人もいるけれど、大事に保存している。
それで、高校の同窓会に行った時、3度目の初恋の君に会ったので、夢よも一度、アアしてコウしてアアしたいと思い
「初恋の人に会えてうれしい」と、言ったら
「アラ、そう八さん、皆にそう云って廻っているんでしょ」と言われてしまった。
どうも、見透かされてしまっていたようである。
初恋は実らないから「初恋」と言うけれど、私などは、実らない初恋を何度も重ね結果、「惚れっぽくて振られっぽい」体質になってしまっようである。
どうも、初恋なんて何度もするもんじゃないらしい。
「初恋」と言えば、歌なら村下孝造の「初恋」、詩なら島崎藤村の「初恋」
村下孝造の「初恋」は5月だけれど、島崎藤村の「初恋」は林檎の実る今。
二つとも、「初恋大好き人間」の私にとっては、大好きな歌である。
初恋 島崎藤村
まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えとしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけりやさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたヘしは
薄紅の秋の実に
人こい初めしはじめなり
わがこころなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃を
君が情に酌みしかな
林檎畑の樹の下で
おのづからなる細道は
誰が踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ
でも、これって、明治時代の初恋。「ためいきが彼女の髪の毛にかゝる」位の「胸ドキ付初恋時代」だけれど、今や「下心付初恋時代」だから、ファーストキスも当たり前。
でも、ファーストキスってご用心。アメリカのジョークに
ロウ・ティーンの娘が母親に聞いた。
「ファーストキスって、危険なものなの?」
母親はだらしない姿勢でテレビを観ている夫の方をちらっと見て、声をひそめた。
「そうよ、それがもとで、私はお父さんと結婚したんだもの」
何? 同感だって・・・。それはないでしょ。