「ピア」の首都圏版が、休刊したとの新聞記事が出ていた。
我が街北九州市のタウン誌「おいらの街」も今年休刊となったけれど、まさか情報都市の東京でも「ピア」が、ダメになるなんて・・・ビックリ。
1980年から90年に、私は花の都の東京で華の独身生活・・・ン? 訂正・・・ささやかな単身生活を謳歌していた頃、土・日曜は、「うちのかみさんなし&家庭サービスなし」のまるっきり私の自由時間だったのである。
学生時代には東京にいたけれど、時は移り、今や九州の片隅から出てきた私にとって、「ピア」はステキなガイド役。
それで、週末ともなると「ピア」の映画やコンサート、お芝居や展覧会の頁をつれずれなるままにひもとき、心ときめかせてイソイソと出かけていたものである。
エート、言うまでもないが、むろん一人である。「華の独身生活」を「ささやかな単身生活」に訂正した通り、アノ人やコノ人に電話して・・・なんて思ったことは一度もない。ホントである。本人が言っているのだから間違いない。
その愛する「ぴあ」の最終号の永久保存版が、創刊号の復刻版付で発行されるという新聞広告が出ていたので、さっそく街でも大きな本屋さんに行ったけれど、置いていない。店員さんに聞くと
「エ それって何?」と素知らぬ顔。首都圏版なんてある訳ないじゃん、って顔である。
でも、店員さんにパソコンで調べてもらったら 「ありました」
それで、注文したものの、手元に届くまで1週間もかかってしまった。なんたって九州の片隅に住んでいるのだから仕方がない。
届いた「ピア」は、20年前と違って厚ーい、そして内容も一変。でも、及川正通さんの描くあの独特の表紙の顔は変わらず、懐かしさいっぱい。
「ピア」の表紙は、今が旬の人物を載せることで評判だったけれど、その表紙の最多登場人物は「DREAMS COME TRUE」の9回だそうである。
「DREAMS COME TRUE」がホットな情報を提供していたのに違いないけれど、あの吉田美和のキュートな顔立ちは、きっと描きやすかったに違いない。
私は、CDは数枚持っているものの、残念ながらオジサン時代にもオジーサン時代になっても、顰蹙をかいそうだからライブには行ったことがない。TVで見るだけだけれど、吉田美和の声も好き、飾らない自然な振付も微笑んで見てしまう。
私が住んでいたマンションは中目黒、会社は渋谷。だから、一番ウロチョロしたのは渋谷である。その渋谷の90年代の地図が掲載されていた。
私の心のアルバムは、もうスピア色にはなっているけれど、地図を見ていたら
夢がいっぱい!
懐かしさがいっぱい!!
思い出がいっぱい!!!
39年も続いた「ピア」が休刊したのは残念だけれど、おかげさまで、私の古き良き時代にタイムスリップさせてもらった。
どうも、ありがとう。