プンプンプンのプンプン、ついでにもう一つプンプン。念のためにお断りしておくが、これは決してオナラの音ではない。
私は、プンプンと悲憤慷慨して怒っているのである。すっごく切歯呃腕して怒っている。とにもかくにも七転八倒しながら怒っている。あたりかまわず遺憾千万と怒っている。
かくして、素敵な秋が来たというのに、私は、すっかり意気阻喪、茫然自失・・・。
そりゃあ、失恋して意気阻喪、茫然自失するのならまだいいよ。なんたって恋をした証拠なんだから。
だけど、私の場合は、セ・リーグで優勝した我が愛するジャイアンツが日本シリーズには出場できないという、奇奇怪怪にして前代未聞、空前絶後で驚天動地なアホなことが起きたでしょ。四字熟語を駆使して怒るのも当然であろう。
なにしろ、前回10月15日のコラムで「ウフフフ、オホホホ、アハハハ」と書いているのだから、私の(>_<)は倍の倍。うっすらハゲ模様の頭から湯気がほとばしり、はるか宇宙の彼方のチチンプイプイ星まで届くやもしれぬ。
秋を表わす言葉は数々あれど、これからは「怒りの秋」を加えることにしよう。
それに、最近のスポーツの世界は、野球にかかわらず、不可解な出来事が多い。ニッポン古来の格式ある相撲でも、外国人横綱が演じる土俵上のヒンのない振る舞いを
「マ、いいか」と見逃しておきながら、サッカーをしたと云って大騒ぎ。
本人は
「マ、いいか」とカールイ気持ちでサッカーをしたのに違いないのだけれど、元はと云えば、そういうカールイ気持を持たせるような育て方をした、相撲業界のオエライさんも悪いのである。
それと、ボクシングの亀田ナニガシ選手にしても、日頃のヒンの無い傍若無人の振る舞いを
「マ、いいか」と黙認してきたにもかかわらず、「スカット爽やかコカコーラ」的負け方をしなかったといって大騒ぎ。
本人から言わせれば、無茶をやっても日頃から許されているので、むしゃぶりついてでも負けまいというガッツな姿勢を示しただけに過ぎないのだけれど、元はと云えば、そういう発想をさせるような育て方をした、ボクシシング業界のオエライさんも悪いのである。
プロ野球業界のオエライさんにしても、金儲け主義のルールを作っておきながら
「出場できないのは負けたジャイアンツの選手が悪いのよ」と云っているし、相撲業界もボクシング業界のオエライさんも、自分のことは棚に上げ、
「みんなお前が悪いのよ」と、上に向かってツバをはいている。
野球にしろ、相撲にしろ、ボクシングにしろ、スポーツ業界のオエライさんはそれなりの「見識」というものを持っていると思っていたけれど、どうも持っているのは
「金儲けの見識」らしい。
でも、見識があると思っていた天下のソーリもプッツンするし、見識あると思っていた老舗のモロモロの会社もラベルを張り替えるし、今や「見識」なる言葉は死語となって,「金識」なる新語が使われているのかもしれぬ。
さっそく、最近改訂版が出された広辞苑で確認してみることにしよう。そして、「怒りの秋」にもう一つ「嘆きの秋」を付け加え、プンプンホロホロ、プンプンホロホロ・・・ホント、忙しいたらありゃしない。