今年の3月は、我が生涯最悪の月。なんたって、気象庁が1985年観測を始めて以来、最大の花粉だそうである。
私は、自慢じゃないが、20数年前気象庁が観測を始める前から、花粉症にかかっている。いつも時代の後端を走っている私なのに、なんと時代の先端を切って花粉症にかかってしまた。
その花粉症のベテランを任じている私であるが、20数年にわたる花粉症との健気な闘いのなかで、今年は最悪。特に目と鼻に攻撃をかけられ、
「目ン玉をほじくり返したいほどに痒く」
「水道の栓が壊れたように鼻水たれ流れ」という有様である。
ホント、空前絶後に阿鼻叫喚。完全にお手上げである。
1C㎡に花粉が50個以上ある時に「花粉が非常に多い」と気象庁は表現しているが、まことに手ぬるい。そんなオ上品な言い方だと,非花粉症人からは「ア、ソー」とか「フーン」とか位の反応ですまされてしまう。
言いたくないが「1C㎡に50個」である。私から言わせれば
「花粉が非常に多い」ではなくて
「花粉がギュウギュウと積み重なって降っている」位の表現をしてもらわなければ、立つ瀬がない。「豪雪」という表現があるように、これは「豪粉」である。
ああ、それなのにである。この恐怖の季節の真っ只中である3月13日に、私が所属する合唱団「北九州を歌う会」の演奏会が厚生年金ホールであった。合唱組曲『北九州』の演奏会である。
毎年、病院から貰っている花粉症の薬は、飲み薬1種類に目と鼻と喉の薬はそれぞれ2種類。そこで、この目鼻喉の3種の神器を駆使して演奏会に望んだら、当日は雪模様。豪粉は雪とともに去ってしまった。
これも、やっぱり日頃の私の行いが良かったせいであろう。と言ったら、うちのかみさんいわく
「それって自己チュウ。あなたの日頃の行いが悪いから雪になって、お客さん大迷惑。」
フーン、ヘンな考え方。とかく、うちのかみさんはヘ理屈っぽくていけない。
かくして、私もなんとか歌い終え、合唱組曲「北九州」の演奏会は無事終了。皆さんのご協力のお陰で 満員!!! 感動の嵐‥‥と、拍手の大きさから勝手に解釈する。
私は、当然ながら目をウルウルさせて、‥‥念のため断っておくが、これは感動のためのウルウルであって、花粉症のウルウルではない。‥‥すこぶる付きでイイ気分になってしまった。
なんという『快感!!!』 歌うことで、こんな痴的快感‥‥ン? 訂正、知的快感を感じることが出来るなんて最高である。
それに
「ソーちゃん、歌いだしの時、口の開け方がワンテンポ遅れていたぞ」とか
「歌ってない時に下を向いたらダメよ。ソー八さんのうっすらハゲ模様が丸見え」なんてことは、皆さん紳士淑女の方ばかりだから、いくら心で思っていても口に出しては言わない。友は持つべきものである。だから、しっつこいようだが、すこぶる付きでイイ気分である。
私くらいの年になると、切なくて涙することはあっても、心さび付いて感動のあまり涙ぐむなんてことはまずない。そんな私でさえも、心あふれ揺さぶられる。
だけど、これって合唱団で歌ってこそ、初めて得られる快感!!!
そこでコマーシャル。
『歌ってストレス解消。肺活量が増えて声が良くなるうえに顔つきも生き生きしてきて姿勢も良くなり歌詞を覚えてアホ化症候群も防げ素敵な仲間も増えカラオケではなくてフルオーケストラの演奏でステージに立てる合唱団に入会しましょう。ホント、イイことばかりなんだから‥‥。』
アー ‥‥ 疲れた。売込みってタイヘン!!!
「北九州を歌う会」合唱団員募集
1. 練習日——–毎週月曜日 18時30分~21時
2. 場所———-北九州市小倉北区大手町ムーブ
3. 会費———-前期・後期各3000円
4. 合唱指導——中山 敦(梅光女学院大学教授)
5. ピアノ 伴奏—-松本 郁子
※ お問い合わせは事務局三宅まで(℡093-581-3295)