もうひとつの土曜日

 1月のTVの音楽番組は、グウタラ音楽ミーハアの私にとって、素敵にバッチリOK。
 1月9日にNHK教育TVで「ETV50クラッシク・アーカイブ~和洋名演名舞台」が21時から0時30分まで3時間半にわたって放送されたのである。
 第1部では、「時超至芸鑑」と題し、歌舞伎や浄瑠璃に能、それに踊りなどのすでに亡き名優の貴重な映像が放映された。
 私は、日本の古典芸能はとんとオンチだけれど、武原はんの有名な地唄舞「ゆき」の踊りに見せた「静」のなんと美しいこと!!! 踊りの一瞬一瞬が一幅の絵のようで、息を詰めて見てしまった。
 竹原はんの立ち姿は別格としても、私はもともと、着物姿ってダーイ好き!!! 
 着物を着た女性は、みんな美人に見えるし、特に襟足や襟元のきれいな人は、ホレボレ。超ミニのスッポンポン女性も大好きだけれど、見えるとこナシでも着物姿の方が、何故かもっと大好き。これって、理屈に合わないけれど、ホント、ニッポンに生まれて幸せ。
 第2部の「世紀の名伴奏」では、カラヤン・ホロヴィッツ・アイザックスターンやオペラではデルモナコやカバリェなどの伝説の巨匠達の映像が放映された。
 特に最後に、私の一番大好きなベートーベンの「交響曲第7番」がなんとカルロス・クライバーンの指揮、バイエルン国立管弦楽団の演奏で放映されたのである。
 それに、演奏された会場は昭和女子大学人見記念講堂。東京のコンサートホールの中で私が一番好きなホールである。
 私は単なる音楽ミイハアだから、音響効果などチットも分からないけれど、サントリーホールや東京芸術劇場などは、オドロオドロしくって田舎者の私にはエラソウに見えてしまう。
 だけど、昭和女子大学人見記念講堂は、ホールやロビーがシンプルにしてお洒落。だから大好き。女子大生がウヨウヨいるからという訳ではない。ホントウである。本人が云っているのだから間違いない。
 私、この交響曲の第2楽章アレグロットを聴くと、心、ケタタマシイ時でもウットリ。癒されてホノボノ。究極のアレグロットと言われているそうである。ウン、納得。
 この日は、武原はんの踊りを久しぶりに見ることが出来たし、私の一番好きな交響曲を、一番好きなコンサートホールで演奏されたカルロス・クライバーン指揮で聴くことが出来たし、今年はハナから御機嫌!!! 
 きっとイイことがあるに違いない。さっそく宝クジを買うことにしよう。
 と、思っていたら、またも嬉しいことには、17日にNHKBSで「日本のホーク&ロック大全集」が2時間半に亘って放映された。
 谷村新司とばんばひろふみが懐かしのラジオのDJの雰囲気で司会。出てくるアーティストが昔々の若かりし頃の貴重な映像とあって、見ている私も遠いあの日にタイムスリップしてしまった。
 最後に、リクエストの一番多かった曲が紹介されたけれど、ホント、ビックリ・オドロキ・・・・。なんと、浜田省吾の「もうひとつの土曜日」
 浜田省吾のファンには、ビックリ・オドロキなんて云ったら怒り狂うかもしれないけれど、私は浜田省吾はロックと思っていたし、知っている曲と言えば「二人の夏」と「片想い」くらいで、「もうひとつの土曜日」なんて初めて聞く曲である。
 でも、TVで流れてきた「もうひとつの土曜日」を聴いたら、詩もシミジミ曲もしみじみ。又もや、素敵にビックリ・オドロキ!!!
 ホント、失礼しました。それで、悔い改めてさっそく事務所の女性から、浜田省吾のCDを借りて聴いたところ・・・ウーン、CDを買わずに、ごめんなさい・・・なんと、バラードが凄い!!!
 TVで云っていたけれど、この曲のファンは30歳前後の女性が多いとのことである。「アラサー年代」ということで、ウーン、なんとなく納得。
 エ?、どうして納得したの・・・って?
 だって、この曲の最後のフレーズ聴いてみて・・・・。

子供の頃 君が夢見てたもの 
叶えることなど出来ないかもしれない
ただいつも傍にいて手をかしてあげよう
受け取って欲しい この指輪を
受け取って欲しい この心を・・・

まずは めでたし目出度し

 「小倉歩こう会」の1月例会は安全祈願の三社参り。北九州市小倉区にある有名な神社、八坂神社と篠崎神社それに妙見宮にお参りするすることになっている。
 例会は11日。朝起きると温度はなんと4度。ブルブルブル。サムーイを通り越してツメターイ。
 私は男だから冬は大嫌いである。なんたって、冬になるとピチピチプリンの女性もボテボテ化してしまい(但し、和服姿を除く)、ホント、エロ気いっぱいの・・・ン? 失礼、素肌いっぱいの女性は消えてしまうではないか!!!
 でも、温度4度に怖気ずいて初詣に行かないとなると、どうも神様から見放されそうな気がするので
「エイヤ!!!」と気合をかけて行くことにした。 
 集合場所は、八坂神社のある小倉城。夏の歩きには水の補給が大切だけれど、冬の歩きには水の排出が大切である。前期高齢者から中期高齢者と命名された立派なご身分に昇格すると、オシッコ問題は、切なくて心細くてアソコを抱えて駆け出すほどの大問題となるのである。
 私、朝はパンとコオヒイだけれど、コオヒイは「飲むとすぐ出る」マズイ効果があるので、パンと牛乳にする。しっかりと、絞るようにオシッコ、そして振りまくって・・・エーット、振りまくってという意味分かる? ウーン、女性は分からないだろうな。なんたって振りまくるものがないものね。
 集合場所の小倉城内にある八坂神社は、小倉城主細川忠興公が創建されたもので、「無法松の一生」で有名な小倉祇園太鼓が奉納される神社として有名である。
 神社でアレやコレや盛り沢山お願いしたいけれど、お賽銭はなんたって金100円也。ここは謙虚にアレは遠慮してコレだけお願いする。
 私は三社参りの時は、必ずおみくじを引くことにしている。そこで、おみくじを開くと「小吉」。でも、そこはかとなくお色気漂わせる着物姿の美人がいたので、機嫌を直し
「マ、イイか」と梅の木の枝におみくじを結ぶ。
 勿論、ヤルべき事はしっかりとやった後、篠崎神社に出発する。紫川沿いに寒風にさらされ、切なさと心細さを抱きながら約40分ほど歩く。でもアソコを抱えて駆け出したくなるようなこともなく、無事篠崎神社に到着。
 お参りした後、再度おみくじにチャレンジ。すると「大吉」。スッゴイ、良かった!!!
 私は、「大吉」の時だけ、おみくじの内容を読むことにしている。何故だか知らぬが、最初に見るのはいつも「縁談」勿論良縁あり。金運、健康すべて良し。メデタシめでたし目出度し。私は、「大吉」の時はおみくじを信用するようにしているので、今年はきっとバラ色ピンク色!!!
 朝日新聞に載っていたけれど、博報堂生活総合研究所が約3千人を対象に行っている「生活定点調査」によると、「占い・おみくじを信じる」と答えた人は27.9%だそうである。性別や年代別に見ると男女とも若い世代ほどおみくじを信じる人の比率が高く、女性が圧倒的に多いそうである。
 同研究所の関沢英彦さんは「若い人ほど、1種の遊び感覚で信じることを楽しんでいる」そうである。
 ウン、そうなんだ。私はおみくじを信じているから若い人の部類に入るんだ!!! さすが関沢さん、イイことを言う。
  エ? 何? 「でも、信じるのは大吉の時だけでしょ。それってイイとこ取り。ズルイよ」って・・・。
 ウーン、それは大いなる誤解である。私は、お寺の法要には行くし、初詣で神社にお参りするし、Merry Christmas とお祝いをもするし、信じる心いっぱい・・・。
 ところで、境内では私の大好物の「梅が枝餅」を焼く香ばしい匂いがいっぱい。「梅が枝餅」は、福岡県大宰府市にある大宰府天満宮で売っている有名なお菓子だけれど、お祭りなどの時は各地に出店が出る。
 1箱10個入りと書いてあったけれど、1個食べたいと交渉したら売ってくれた。そこで、ホッカホッカの焼きたての「梅が枝餅」を食べる。シアワセ!!!
 これも「すべてうまくいく」と書いてあった「大吉」を信じたお陰であろう。ネッ・・・私の云った本当でしょ。信じるものは救われる。
 勿論、2度目のお勤めをはたして、アソコも心もハレバレと出発。3番目にお参りする妙見宮の途中にある平和公園で休憩。
 公園では、焚き火をたいて、お餅をつきながら盛大に「どんと焼き」。つきたてのお餅や私の大好きな「ぜんざい」も売っていた。「ぜんざい」1杯100円。安いうえに甘くって云うことなし。オイシイ!!!
 これも、「大吉」を信じたお陰であろう。ネッ・・・私の云ったこと本当でしょ。信じるものは救われる。
 妙見宮には、12時に到着。妙見宮は和気清麻呂が足の傷を治したという伝説で有名な全国妙見総本宮である。
 本宮の前で、「小倉歩こう会」の参加者59名うち揃い、今年も無事に事故もなく歩くことが出来ますようにと、安全祈願のお祓いを受けた後、お神酒を頂く。みんな小雪の散らつく中のお祓いだけれど、晴ればれ。
 今年の三社参りは、アソコを抱えて駆け出したくなるようなこともなく、和服姿の美人にも会えたし、「大吉」も引いたし、お陰で大好きな「梅が枝餅」や「ぜんざい」も食べたし、安全祈願のお払いも受けたし、めでたし目出度しのオンパレード。
 きっと今年もイイことあるに違いない。
 そして 皆さんにも、沢山うれしいことがありますように・・・。 

カレンダー

 でも、なんたってお正月ですから、とにもかくにも

明けましておめでとうございます

 ジャンボ宝くじに当たらなかったあなた、初日の出を拝めなかったあなた、初詣で小吉しか出なかったあなた、折角着物を着て初詣に行ったのに雨に降られたあなた、ウン万円の福袋を買ったのにお気に入りの物が入っていなかったあなた、今年の運勢占いに「ご用心と」と書かれていたあなた、
 今年はブルーな予感がするけれど、ポケットは貧乏でも、心は貧乏にならないように生きてゆきたいものです。

 そう、なんたって生きているんですから・・・。
 ほんのチョッピリだけど、それでも夢を持って生きているんですから・・・。

カレンダー     おぞね としこ

新しいカレンダーは
この1年
私に起こる出来事を
何もかもみんな知っているようで
なんだかとってもこわいけど
やっぱり私は壁にはります
だから せめて
1日に1度ずっでも
うれしいことがありますように
素直な心が持てますように
やさしいものが見えますように
悲しみや苦しみは願わなくても
いつもこの手に余るものですから・・・・

※ 小曾根俊子ーーー重症の脳性マヒの詩人。2005年3月51歳で逝去。詩集「愛は藍色」による一色愛子作曲の合唱組曲「詩集”愛はあい色”より」は、第3回わたぼうし音楽祭で大賞を受賞した。

《 このホームページのご挨拶の頁の末尾に私の今年の年賀状を載せていますので、是非読んでください。》

人生の扉をノックして・・・

 12月!!! ミイハー音楽好きの私にとって、素敵溢れる月。
 何故って、ベートーベンの「第九交響曲」の演奏会があるでしょ、クリスマスソングが流れるでしょ、NHK紅白歌合戦があるでしょ。みんな大好き!!!
 ベートーベンの「第九交響曲」って、ミイハーの音楽じゃないって言うかもしれないけれど、12月になれば我がニッポン国の何処かで毎日「第九」の演奏会をやっているのだから、ベートーベン様に悪いけれど、これってミイハー化してる証拠。
 それに、ミイハー音楽好きの私までが、12月22日に北九州市の厚生年金会館で行われる演奏会に出るんですから・・・ホント、ベートーベン様ごめんなさい。
 そして、クリスマスソング。12月に入って、街にイルミネーションが輝きクリスマスソングが流れだすと、心弾んで、何かしらイイことありそうな気がする。
 私の好きなクリスマスソングは、昔からある洋楽系のものも無論好きだけれど、松任谷由美・薬師丸ひろ子・尾崎亜美や山下達郎・松山千春・矢沢永吉・浜田省吾などが1980年代~90年代に歌ったクリスマスソングが大好き。その頃のテープを引っ張り出して、古き良き時代をウットリ思い出して聴く。
 「フーン、そう八さん、そんなに素敵な思い出があるの?」って。
 エーット、そうじゃないって・・・。あの頃のクリスマスソングって、振られて寂しいクリスマスという内容の曲が多いんデス。惚れっぽくって振らっれぽい私にピッタリ。
 でも、哀しいことも時が過ぎれば、素敵な思い出に変わるものなのデス。ハイ。
 それから、紅白歌合戦。今年は、絶対私の好きな竹内まりやが出ると確信していたら、なんとダメ!!!
 だって、NHKFMの11月30日19時20分から22時まで「サウンドミュージアム」に竹内まりやが出演。「30年の歴史を名曲と本人のトークで」と2時間半以上にわたって素敵な番組を組んだでしょ、それから、11月24日の21時からのNHKTVの「ニュースウオッチ9」のニュースの中でなんと5分間も30年を迎えた竹内まりやを取り上げたでしょ、それにNHKの音楽番組「SONGS」に2度も出演しているでしょ、おまけにNHKの朝の連続テレビ小説「だんだん」の主題歌「縁の糸」を歌っているでしょ。
 これだけエンエンと取り上げたのだから、今年の紅白、絶対出ると思うのは当然のコンコンチキ。それがダメだって!!! 
 連続テレビ小説の「だんだん」は見る暇ないけれど、他はゼーンブ見たり聴たりしている私としては大憤慨。今年の紅白なんか見ない!!!と啖呵をきりたいけれど、これってきっと犬の遠吠え。
 それに、今年の紅白は名前も曲も初めてという歌手が多いけれど、きっとピチピチプリンしている歌手が多いのだろうから、ヤッパ、ミイハーの私としては見らざるを得ないであろう。
 昨年、「R35」というJポップスのラブバラードを集めたCDが発売されて話題になったので、ミイハーの私は、早速買いに行った時のことである。
「R35ある?」と聞いたら、うっすらハゲ模様の私をマジマジと見て 
「これがR35なんですけど・・・」と、CDを持ってきたものの疑惑の眼差し。
 そりゃ、「R35」のキャッチフレーズは「35歳のあなた、もう一度妻を口説こう」というのだけれど、なにやら、うっすらハゲ模様の私が買ったら、オカシイという雰囲気モリモリである。それで、
「エート、頼まれたものだから・・・」と、私はモグモグ弁解しながら買ったという苦い経験がある。
 以来、私はCDを買うときは、自分で探して問答無用とばかりレジに持って行くことにしているから、今回、竹内まりやの3枚組みのベストアルバム「Expressions」は、疑惑の眼差しなしに無事に買うことができた。
 このアルバムには、私の好きな「人生の扉」も無論、収録されているけれど、うっすらハゲ模様の私などは、年の終わりにこの曲を聴くと、過ぎ去った1年を惜しむより
「またひとつ、人生の扉を開けることが出来るんだ」と、明日への想いにニッコリしてしまう。

満開の桜や 色づく 山の 紅葉を
この先 いったい何度 見ることになるだろう
ひとつ ひとつ 人生の扉を開けては 感じるその重さ
ひとり ひとり 愛する人たちのために 生きてゆきたいよ

 なんだかんだの2008年も、もうすぐ終わり。今年1年、この夢旅人と一緒に旅をしていただき有難うございます。
 来年、人生の扉を開けたら、どんなことが待っているのかお楽しみ・・・・ならいいのだけれど、ままならぬのが人生ならば、せめて愛する人のために生きてゆきたいものです。
 どうぞ、よいお年をお迎えください。

ウーン もう、ダメ!!! Part2

 朝日新聞が月に1度、色々な事象について各界の有識者100人に聞き、それを紹介する「ワンハッドレット アンサーズ」という頁がある。その11月30日版に『定額給付金 効果ある?』が掲載された。
 Q1は『定額給付金をもらえたらうれしいですか』の問いに、はいが15人、いいえが63人、その他が18人、無回答が4人だったそうである。
 私は、タダで貰える物はなんでも貰う主義なので、有り難くおし頂くのだけれど、定額給付金ってのは、我がニッポン国が儲けたのでシモジモの国民にボーナスとして出してあげよう、という訳でもないみたいである。だから、そんな私でも
「これって、何?」と思う位だけど、アンケートの結果を見ると、どうも皆さん、同じような考えらしい。
 Q2は『ここに2兆円あります。公平に分ける方法を考えてください』という問いである。回答を寄せた中から、22人の方々の回答が紹介されていた。
 その中で、私好みのとっても素敵な回答があったので、紹介したい。こういう感性を我がニッポン国のオエライさんが持っていたら、きっとどんよりした曇り空が青空に変わると思うんだけどなぁ。
 黒沢清(映画監督)---国民全員に宝くじ券を配って、1等1億円にする。2兆あれば2万人に当たる
 杉本博司(現代美術家)ーーー空から現金をばらまく
 藤崎圭一郎(デザインジャーナリスト)---そんなことサンタさんしかできません
 ウン、そうなんだ、納得。我がニッポン国のオエライさんは、サンタさんじゃないもんね。
 ウーン、もうダメ!!!
 ところで、11月は私にとって、イヤーな月である。とんでもない月である。出来たら逃げ出したい月である。
 というのは、11月は「マンション管理士」試験の月。恒例によって5度目の受験である。どうして恒例かというと、モチ4回不合格だったから、受験は恒例行事となっているのである。
「ア、そう八さん、アタマ悪いんだ」なんて云ったら困る。それは間違い。大いなる誤解である。
 と、言うのは、私の知っている所から出題されたら、ミーンナ回答できるのに、何故か、私の知らない所からばかり出題されているのである。どうも、私は運が悪いらしい。3億円の宝くじに当たらないはずである。
 マンション管理士の試験は,民法・区分所有法・不動産登記法・都市計画法・建築基準法などマンションに係る約20の法律の中から出題されるので、参考書など読むと、3月から計画を立てて勉強しなさいと書いてある。
 だけど、賞味期限寸前の私などは、いくら記憶しても1ヶ月も経てば自動的に消却されるようセットされているので、3月から勉強したって無意味である。だから、11月が受験勉強の月。
「また、試験を受ける。だから、11月はお付き合いダメ」と、内外に意気揚々と宣言すると、私の友人は、皆、心優しい人たちばかりだから、
「いい年して、合格する訳ないのに、アホみたい」なんてことは、いくら心に思っていても口には出さず、
「また、受験するの? 偉いわねェ。頑張って!!!」と励ましてくれる。
「そう八さん、大丈夫。きっと合格するわよ」と誰も言ってくれないのが、引っかかるけれど、私は素直な性質だから
「ウン、頑張らなくちゃ!!!」と、受験勉強にとりかかった次第である。
 だけど、なんたって賞味期限寸前の頭である。
 2時間もたてば、鼻をほじくりたくなるし、オシッコにも行きたくなるし、眠気覚ましにコオヒイも飲みたくなるし、TV番組も気にかかるし、読みかけのミステリイの続きも気になるし、やりたいことが次から次へと出てくる。受験勉強どころの騒ぎではないのである。
「人生は短し。されど女性は多し」という訳で、私は忙しい。
 と、アットいう間に11月30日がやってきた。この試験は合格率7%という国家試験の中でも難しい試験だから、皆敬遠すればいいのに、何故か受験者がワンサといる。
 指定された試験場に入ると、この部屋は100人が定員。たった7人しか合格者は出ないのか、とオカワイソウと思うけれど・・・ウーン、よく考えればオカワイソウなのは私である。フン!!!だ。
 定刻より30分前に部屋に入ったら、皆、真剣に参考書と睨みっこしている。私は、なんたって試験ずれしているから、皆を観察する。
 いるいる!!! 私のようなお年寄りが二人。「すっかりハゲ模様」の人が1人、「チョッピリはげ模様」の人が1人。でも、あとは「髪の毛クログロ、顔秀麗」とてもじゃないが賞味期限なしの人ばかりである。こりゃ、勝負にならないと気落ちするけれど、
「人は見かけによらない」と、私はなけなしの7人に仲間入りした気分で受験することにする。
 モチ、私は正解と思ってマークシートに印を付けて、これで100点と確信するけれど、試験官とは、何故か見解の相違があるみたいである。
 合格発表は来年1月16日。
 ウーン、もうダメ・・・?