化粧に胸キュン

わが街北九州市のお正月の三が日は、とってもいい天気。お天気が良いと気持ちもハレバレ!!!

暮れの大晦日は、恒例の紅白歌合戦を最初から最後までズズズーイと見ました。最近の紅白歌合戦は知らない歌手がズズズーイといっぱい。それに知らない歌がズズズーイといっぱい。

だから「イイ歳をして紅白見るなんてアホか・・・」と軽蔑の眼差しで見られるけれど、はるか昔は「紅白は国民的行事」となっていたんですね。

私、はるか昔の人間なので、それが身に沁みついている・・・訳ではないけれど・・・今をときめく歌手や楽曲を聴く機会は紅白しかない訳デス。ハイ。
エート、ピチピチプリンな女の子がミニスカートで足をピョンピョン上げながら歌っているのを、身を乗り出してしみじみ見ている訳ではありません。以上、念のため・・・。

だけど、今年は私の贔屓筋の歌手で出たのはPerfumeだけ。毎年彼女たちのステージは、コンピューターで制御された斬新な映像とテクノポップの歌・・・これが毎年進化していたんです・・・が映されていたのだけれど、今年はなんとなくいまいち。ガッカリ!!! どうして?
いつも紅白が終わったら「ゆく年、くる年」を見ながら「年越しそば」を食べ、0時20分からは国技館で行われた「年の初めはさだまさし」を、アハハと初笑いしながら2時半まで見てあとはスヤスヤがいつものパターン。・・・エート、大好きな平原綾香も登場しました。「キミヘ」を絶唱。ホレボレ!!!

3日は、恒例の三社詣り。由緒ある篠崎神社・蒲生神社・妙見神社にお参りし、相田みつをの句

おさい銭 百円玉一つ ぽんと投げて 手を合わす おねがいごとの多いこと

のとおりのことをして、御神籤を引いたところ、なんと三社とも「末吉」。

「今年はドン底、滅茶苦茶」と嘆いたところ、友人が
「ドン底だから、今からは上に上がるばかり。幸運の印」という。
ウン、持つべきは友人!!!

三が日が過ぎると、年末の30日から上映している映画「中島みゆき 劇場版 ライブ・ヒストリー2」をさっそく見に行きました。10のスクリーンを持つシネコンの中でも1番大きなスクリーンで5.1chサラウンドの大迫力。ナレーションなし、曲名などの字幕も一切なしの中島みゆきにどっぷりつかった90分のライブ体験です。

でも、料金2600円也。いつもシニア料金1000円也で見ているでしょ。「高い」と言いたいところだけれど、ライブでウン万円を払っている人から見ればハシタ金。高いなどと云えるわけがありせん。
最初に2004年にロスで行われたスタジオライブの映像と大音響にまず度肝を抜かれました。歌は「銀の龍の背に乗って」。それからは、2007年から2020年に行われた伝説のライブから選ばれた珠玉の15曲。

劇場の最前列でも見られないようなアップで映される中島みゆき。歌詞の内容に合わせその都度彼女の表情が・・・悲しみや怒りや喜びや笑顔や・・・女優がお芝居をしているように変わるんですね。そう、歌の中の主人公になりきっているんです。
素顔の彼女は、チョッピリ寂しさをただよわせているけれど、やはり笑顔がとっても素敵。

彼女の華麗なドレスより、アンコールの時に出てくるジーパンに白いシャツ姿のが大好きだけれど、登場なしで残念至極。15曲の中で「化粧」の

「バカだね バカだね バカだね あたし」

と歌ったときは、、枯れはてた感性の私でも何故か胸キュン!!!

中島みゆきで私のお正月は終わりを告げました。

明日を信じて

昨日も今日も、屁理屈的にはちっとも変わりはないけれど、だけどお正月。まずは

明けましておめでとうございます。

私にとって、ひとつ歳を取るっていうのは、人生の残り時間がそれだけ短くなったということでしょ。だから、
「明けましておめでとうございます」なんて言われても・・・なんて、嫌味なことは言わないことにしましょう。なんたってお正月なんですから。

私、今年85歳。75歳の後期高齢者をあたふたしながらもスイスイと過ごし、80歳の末期高齢者をなんとかかんとかスイと過ごして、遂に85歳の終末高齢者となりました。90歳の終了高齢者までヤットコサットコ生き延びても、私、赤ちゃん返りになっているでしょうから、エンエン生き延びるのも問題です。ハイ、ホドホドに生き延びていきます。

ニコニコハートでお正月を迎えた人もいるでしょうけれど、
でも、諸星詩織さんの短歌にあるように

寂しさと貧乏だけがある部屋を お正月がのぞいています

という人もいらしゃると思います。
今、「お正月もへちまもあるか」とうそぶいておられるかもしれませんが、でも、正月ですから、宮脇欣子さんの詩「積木」のように、明日を信じて・・・ね。

積 木

あすの日に
昇る朝日があるように
わたしの未来にも
よろこびの声にめざめる
朝の訪れが必ずくることを信じ
わたしは 今日の日を生きていく
積み重ねては 築きいく
積木のように わたしは

わたしの人生を
一つ一つ力一杯
積み重ねていく
今日という この日を
色づかせながら

あすの日に
咲く花があるように
私の未来にも
幸せの花があざやかに咲き
ほころぶ日の訪れが必ずくることを信じ
わたしは 今日の日を生きていく
踏まれても 踏まれても

芽を出す 雑草のように
私の人生を
一歩一歩力強く
歩いていく
苦しみと手をとり
語りあいながら

※諸星詩織ーー本名 糸満久美子。 1949年沖縄生まれ。詩集「憑かれた口笛」「愛ポポロン」など。
宮脇欣子ーー盲目の詩人。NHK第一放送の「朝のポエム」で「今を生きる」という詩が朗読された。1971年わたぼうし音楽祭で入賞し毎日新聞社賞を受賞した。掲載の詩は詩集「だから お母さん」より。

※このプログの「ご挨拶」のページに、私の近況などを綴った今年の年賀状を掲載しております。ご一読頂けたら幸甚です。

驚天動地の1年でした

もう12月!!!

今年はとんでもないことばかり起こって、驚天動地!!!

戦争なんて、過去の遺物と思っていたのがよみがえり、ロシアの国民の皆さんが「???」と思わないなんて摩訶不思議です。

安倍総理が暗殺され、安倍総理と統一教会の関係がバレタと思ったら、芋づる式に統一教会になびいている議員さんが続出。
自民党って政党はどうなっているんでしょうか。
議員という名のオエライさんたちは節操がないのでしょうか。
もし、安倍総理が暗殺されなかったら「公明党は創価学会」、「自民党は統一教会」となっていたのでしょうか。
アナ、恐ろしや!!!

北朝鮮や中国がわがニッポン国を襲うかもしれないとのことで、軍備費を大幅アップ!!!
北朝鮮がわがニッポン国に戦争を仕掛ける大義名分なんてまったく考えられないし、北朝鮮が海を隔てたわがニッポン国を占領し統治するなんて、いくら金正恩だって思う訳がありません。
中国だって、チッポケな離れ島を取るために、わがニッポン国やアメリカを相手にしてまで戦争をしかけるなんて、ソロバン勘定の得意な中国の損得勘定に合うはずがありません。

でも、戦争を仕掛けられたら、やられる前にやっつけようと、べらぼうに値段は張るけどはるか彼方の敵のミサイル基地を狙えるミサイル・・・敵がミサイルを発射する寸前をキャッチして発射するミサイルとのこと・・・を準備するそうです。
フーン、そんな1秒を争うようなこと出来るの? 神業みたい。

そんな凄いミサイルを持てるなら
「備えあれば憂いなし」というように、わがニッポン国に飛来するミサイルを片っ端から打ち落とすミサイルを準備した方が安上がりだろうし、わがニッポン国をハリネズミ列島にした方が良いと思うけれど・・・「わがニッポン国の男がスタル」てんで、やられる前にやっつけようと、わがニッポン国のオエライさんたちは考えるのでしょうね。
アナ、恐ろしや!!!

国を守る費用は、国民が負担するというのはよく分かるけれど、機先を制する武器にお金を注ぎこむより、スイスみたいに「備えあらば憂いない」に徹して、防衛のための武器にお金をつぎ込んだら、敵は戦争を仕掛けてもムダとあきらめるにちがいありません。、

てなことを、ウジャウジャ云っても犬の遠吠え。話をコロリと変えて、
私、今年は生涯で輝ける年になることになっているんです。1月1日の「夢旅人」に、意気揚々と書いた文章は、

私、寅年で獅子座の生まれ。凄いでしょ。今年は我が人生最後の年男となりました。そして、凄いことには、今年の虎は36年に一度の寅年で、最強の虎!!!

と、言う訳で「買わなきゃ当たらないけど、買っても当たらない」宝くじだから、今迄買ったことはないけれど、今年は買えばきっと7億円をゲット。夢の世界一周の船旅が実現することになっているんですね。

かくして、一金3,000円也を投じて宝くじを2回も買ったものの、2回ともゲットしたのはなんと300円。こんなバカなことってある?
悲憤慷慨したけれど、冷静になって考えると、年末に最後の歳末宝くじがあるでしょ。三度目の正直できっと最後に当たる!!!
かくして、お正月には、孫たちに途方もないお年玉を上げられると、うちのかみさんにニコニコして言ったら、かみさん、
「寅年生まれの人って、あなただけじゃないのよ」と実もふたもないことを云う。

ウーン、ウン百万人いる寅年生まれの人の中から宝くじに当たる人は一人だけなのか・・・。だけど、私、「寅年で獅子座」最強の最強の2本立てだから・・・ハイ、宝くじ当たることを信じてます。
と、言う訳で、私、最強の虎になるかどうか、乞う、ご期待!

今年1年、この「夢旅人」を読んで頂きありがとうございました。来年もよろしくお付き合い頂きますようお願い申しあげます。
では、来年も素敵な年になりまうよう・・・エート、来年こそは素敵な年になりますようお祈りいたします。

楽しく歌って

2021年に東京オリンピック競技大会組織委員会会長の森さんが失言を振りまき「老害」とたたかれ辞めることになってしまった。

私、合唱団「北九州をうたう会」で、エンエン20年間も歌ってきて、あげくの果てに「代表幹事」になってしまったものの、森会長と同じく名前も一緒、年齢も一緒。
テレビや新聞で「森辞めろ&森辞めろ」と叩かれているのを見ていると、他人事とは思えなくなってしまった。

どうやら「老害」というものは、自分では「老害」なんて思ってなくても、周りには「老害」をまき散らしていることになるらしい。それで、森オリンピック委員会長と同じように、私、面と向かって「辞めろ」と云われる前に、「代表幹事」を辞めることにした次第である。

北九州市には、わがニッポン国にある合唱団の中でも、最高に入団資格が厳しいといわれる合唱団がある。いくら上手に歌えると云っても入団できる訳ではない。その厳しい入団資格というのは「80歳未満はお断り」・・・そう、そして合唱団の名前は、

「80歳からの合唱団」

私、昨年83歳。幸いにもこの厳しい入団資格をクリアー出来るということもあって、さっそく入団したが、会員の最高齢は94歳。なにしろ、80歳は若手ということになっているから、私、83歳にして中堅のバリバリである。「ジジイ」なんて言っては困る。

この合唱団は2018年に設立され、第1回の演奏会を開いたもののコロナのため、練習も演奏会も中止せざるをえなくなっていたが、ようやく11月17日に第2回演奏会を戸畑市民会館で開催することになった。

無論、私も出演し「故郷」や「雪」などの童謡唱歌や「上を向いて歩こう」や「幸せなら手をたたこう」など12曲を歌い、すこぶるいい気分。
童謡「七つの子」を「カラスなぜ泣くの カラスの勝手でしょ・・・」と歌いたいと思ったが、「カラスなぜ泣くの カラスは山に・・・」とちゃんと歌うことになった。真面目な合唱団である。

この合唱団は、一見「ジジババ合唱団」と誤解されるかもしれないが、とんでもない。合唱の指揮をされたのは、プロ中のプロである岩﨑洋一先生。東京藝術大学声楽科卒業、北九州市少年少女合唱団で38年間指揮をとられ、全日本合唱連盟ジュニア・コーラス・フェスティバル全国大会では5回出場し「あおぞら賞」を受賞。現在北九州音楽協会理事長・福岡県合唱連盟顧問でもある。

ピアノ伴奏は、ピアニストの古賀千恵さん。北九州市出身で桐朋封学園大学卒。ドイツ国立ミュンヘン音楽大学院修了。ヨーロッパで1994年からルーマニア国立放送交響楽団等と共演、多くのリサイタルを行って2000年帰国した。

演奏会の指揮も演奏もプロ中のプロ。かくして、合唱団もシロウト中のシロウト・・・ではなくて、80歳以上にしては上出来の上出来と自画自賛している。

メンバーには80歳以上という自覚に欠ける人が多いが、建前は80歳以上となっているから「お年寄りをいたわりましょう」の精神で、岩﨑先生の指導はとってもやさしい。
先生が「このように歌いなさい」と言っても、みなさん「ハイハイ」と答えるだけで、次の練習の時には、ケロッと忘れるようになっている。だから、岩﨑先生、ムダな指導はやらず、
「ハイ、良くできました」とニコニコ。上手に歌えたかどうかなど、心配しなくてもよろしい。ストレスなしで、楽しさいっぱいの合唱団である。

そして、この歳で「老害」ならぬ「老音」をまき散らす「場」があるとは、わが街北九州市は素敵な街である。

 ※ 北九州をうたう会ーーー1978年、市制15周年を記念して、日本を代表する作曲家 團伊玖磨と本市に縁の深い栗原一登の作詞により作られた合唱組曲「北九州」。300人を超える市民合唱で雄大に歌い上げられる“ふるさと讃歌”は、ふるさとを愛する私たちの心に大きな感動を与えてくれます。
管弦楽は九州交響楽団、小倉祇園太鼓保存振興会 響會が勇壮な太鼓演奏で北九州の音の風物詩を演出します。

国家の領有権って

秋真っ盛り。
私、夏は暑いから大嫌い。冬も寒いから大嫌いと言いたいけれど、クリスマスやお正月があるから「マ、いいか」と言いたいが、ウーン、やっぱり冬はイヤ。
だから好きなのは春と秋だけれど、私、とっても年寄りだから、華やかな春より寂しげな秋が似合う。

そう、俵万智の短歌 のように

陰翳の 季節と思う 秋の靄 人の心と 街を包んで

なんですね。

そして、若い人ならば、春に恋して夏に燃え秋に恋を失なってと、村木道彦の短歌のように

失恋の<われ>をしばらく刑に処す アイスクリーム断ちという刑

と、いうこともあるでしょうけれど、でも、これって恋をした証拠だから、シアワセなんです。私、とっても年寄り。恋などしたくっても出来ないんですから・・・。
ウーン、失恋してみたい!!!

ところで、朝日新聞の10月24日の朝刊に、2面を使って全面広告が出ていました。

世界を敵にまわして,生き残ったヤツはいない.。

写真もイラストまなく、ただこの大きな文字だけ。右下の片隅に小さく「世界も試されている。宝島社」と掲載されていました。

宝島社って、ファッション系雑誌の出版社と思っていたけれど、こんな憤懣やるかたないメッセージも出すんですね。私の記憶では、今までに2回ほどこのようなメッセージ広告を朝日新聞に出しています。

1回目はコロナで日本中がジタバタしていた頃の朝日新聞の2021年5月11日の紙面。2頁いっぱいを使い、かっての戦争で動員された子供たちが竹やりを持って構えた薄いモノクロ写真をバックに、真赤な日の丸を模したウイルスが紙面の真ん中に描かれていました。

ワクチンもない。クスリもない。タケヤリで戦えというのか。このままじゃ、政治に殺される。
私たちは騙されている。この一年は、いったい何だったのか。いつまで自粛すればいいのか。我慢大会は、もう終わりにして欲しい。ごちゃごちゃ言い訳するな。無理を強いるだけで、なにひとつ変わっていないではないか。今こそ、怒りの声をあげるべきだ。※1

そして2回目は、2021年9月22日の紙面です。

国民は、自宅で見殺しにされようとしている。今も、ひとりで亡くなっている人がいる。涙がでる。怒りと苦しみでいっぱいになる。この国はいつから、こんなことになってしまったのか。自分で守るしかないのか。※2

今回のメッセージ広告は、コロナではなくウクライナ侵略のことをいっているんですね。敵味方なく多くの兵士が殺されていく戦争。こんな無慈悲なことが許される訳がありません。

朝日新聞に鷲田精一さんの「折々のことば」というコラムが毎日掲載されています。11月12日のコラムには

戦争が起こるということは、個人の身体に対する国家の領有権が極限まで拡張するということだーーー李琴峰

と、ありました。そして

「大空と大地に抱かれて安らかに」死にいくこと。それが人に等しく与えられた権利のはずだと。

※1 「夢旅人」2021年5月15日号の「啖呵を切って」に関連記事を掲載。
※2 「夢旅人」2021年10月1日号の「命令一下、右向け右」に関連記事を掲載。
※ 村木道彦・・・1942年生まれ、歌人。1974年歌集「天啓」を刊行。
※ 鷲田精一・・・1949年生まれ、哲学者。大阪大学、京都市立芸術大学等の名誉教授を歴任。
※ 李 琴峰・・・1989年台湾生まれ、作家。日本在住で芥川賞を受賞。