素敵に 音楽を

 私、先月から今月にかけて音楽映画を3本見ました。「ジェームス・ブラウン」と「セッション」に「さだまさし 大誕生会」
 エッ、 何? 「だってそう八さん、ドンパチ弾が飛び交っても主人公には絶対当たらないっていう、嘘っぽいドンパチ映画専科じゃなかったの?」って・・・。
 ウーン、何事も「例外のない原則はない」と言うでしょ。我が道を猪突猛進する我がニッポン国の超最高権力者のソーリもそう云っているんだから、間違いありません。ハイ。
 そういう訳で、私、ドンパチ大好きだけれど、音楽ミーハーでもあるので、「ジェームス・ブラウン」のキャチコピーの
 「音楽の歴史を変えた史上最強アーティストの栄光と挫折、そして知られざる友情を描く、観る者を激しく揺さぶる、感動エンタテーメント!!」を読むと見に行かなきゃソンソンって気がするでしょ。
 もともと、私はロックは苦手だから、聴いてもせいぜい矢沢栄吉と忌野清志郎。ジェームス・ブラウンの曲は聴いたことがなかったけれど、イヤー、驚いたのなんのって看板に偽りなし、キャチコピーの通りでした。
 この映画のプロデューサーは、ジェームスを敬愛してやまないミック・ジャガー、ジェームスを演じたのはやはりロッカーのチャドウイック・ボーズマン。歌声はジェームス自身のものと部分的にはチャドウイックの声も使われているらしいけれど、その歌声とダンスに圧倒されてア然。「最高の魂ーソウルーを持った男」と云われるゆえんが良く分かりました。

 次に見た映画は「セッション」。この映画はジャズドラマーとその指導者を描いた作品で監督は若干28歳。製作費はたった3億円で撮影日数は19日だけれど本年度アカデミー賞3部門を受賞した作品である。
 私はジャズ大好き人間なので、これの予告編で衝撃のラストシーンがチラッと映し出された時「スゲー」と思ってイソイソと見に行った次第である。
 名門音大に入学した野心家のドラマーと恐るべき鬼教師とのバトルともいうべき狂気の練習と、どんでん返しの後のラストの10分に及ぶドラム打ちっぱなしの圧巻のシーンは、ド胆を抜かれ声も出ない・・・と、云うような音楽映画を超えたアクション映画みたいだった。
 ジャズの演奏はライブにしろ映像にしろよく見るけれど、あんなドラマーのバチ捌きは見たことがないような気がする。だけど、これは吹き替えでなく主演のマイルズ・テラー自身が演じたと聞いて、なんと凄いと改めて感じ入った次第である。

 NHKTVで毎月末の土曜日0時5分から1時35分まで「今夜も生でさだまさし」という番組が放映されている。
 この番組はさだまさしがこの番組に寄せられたハガキを読むだけ。歌うのはたった1曲だけという歌手そっちのけの番組だけれど、それが何故かオカシックっておかしいんデス。 
 私、いい加減年寄りだけど「遅寝遅起き」をモットーにしているから、アハハアハハと深夜に顰蹙をかいながらいつも最後まで見ている。 
 そのさだまさしの60歳の還暦を祝って「さいたまアリーナ」で2012年4月10日に行われた伝説のコンサートが映画化されたのである。たった20分でソールドアウトとなったこのコンサートなど、高嶺の花と思っていたらそれがなんと映画化されたのである。
 コリャア見なきゃあ沽券にかかわるという訳で、いつもは1000円也のシニア入場料で映画を見ているケチ私だけれど、本音シブシブ建前ニコニコで金2500円也の入場券を買った次第である。
 このコンサートは、60組の豪華アーティストが出演しているものの持ち歌は歌わず、さだまさしの歌を1曲だけ歌うという趣向をこらした演出になっていたんだけれど、この映画はエンエン5時間にわたるコンサートを2時間にまとめて編集したものである。
 だから映画に出演したアーティストは厳選されて南こうせつほか12名だけ。ところが女性のシンガーは平原綾香と岩崎宏美・ももいろクローバーZの3組だけ。これって男女均等法に反しているんじゃないの?
 私、男性の歌手はキライという訳ではないけれど、何故か女性の歌手の方が好きでしょ。だからプンプンのプン。
 だけど、私の大大好きな平原綾香が「ひまわり」を、岩崎宏美が手話を入れて私の大大好きな「いのちの理由」を歌ったから、云うことありません。
 ももいろクローバーは「むかし子ども達は」。この歌は初めて聴いた曲だけれど、みんな可愛いうえにピンピンと見えそうで見えないくらい足を跳ね上げて歌うから、私はニコニコ。
 この演奏をしていたバンドが、時々写し出されていたけれど、それがバンドの右側でバイオリンを弾いていた女性をメインに撮影して・・・なんとこれが美人!!! ホント、このカメラマン、あんたはエライ。女性不足は勘弁することにしよう。
 この映画、ライブ感はないけれど、映像も良かったし音声も大音響でバッチリ。ウン、金2500円也だけれど大大満足で映画館を後にしました。

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