もう12月。
「もういくつ寝るとお正月」と歌った幼い頃は、時がたつのが遅くってじれったい思いをしたものであるが、年をとるとアレヨアレヨとばかり時が駆け抜けて
「エーッ もう12月!!!」となってしまう。
人生の持ち時間の大半を使い切ってしまった私などは、過ぎ去った時間より、残された時間の方が大切なのはよくわかっているけれど、
「今日がなければ明日があるさ」と、ノホホンとグウタラと一日を送り、またたくまに時を積み重ねてしまう。
一日生きたということは、一日死に近づいたということだから、本当は
「明日のために今日がある」と、もっと、大事に一日を送らなくちゃあならないのである。
てなエラソウなことを言っても、とかくこの世はままならぬ。好むと好まざるとにかかわらず仕事はしなくちゃならないし、今、NHKのBS放送でやっているゴジラ映画のシリーズは見なくちゃあならないし、読みかけの歌野晶牛のミステリィ「葉桜の季節に君を想うということ」がどう展開していくかも気になるし、映画「ハウルの動く城」も公開されたし、タウン誌の「安くておいしい鍋特集」など読んで、忘年会はどこに行こうかと悩まなければならないし、ホント、どうでもいいことで忙しい。有意義なことなど、これっぽちもする暇などないのである。
だけど、まあ、アタフタと一日精一杯生きて、小さな幸せを一つでも見つけることが出来たら、それはそれでいいのではないかという気もする。
つらく切ないことばかり多いけど、
「小さな幸せ見つけた!!!」そう思える日を少しでも持てたら‥‥と、そう思う。