ご機嫌いかが 5

私は生まれながらの生粋のジャイアンツファン。TVではジャイアンツの試合、それも勝っている試合しか見たことがない。初めから負けている試合はもちろん見ないし、勝っていても逆転されたら、ムッツリ スイチOF。だけど、未練がましく時々スイッチを入れて、勝っていればニコニコ スイッチON..。

そして、勝ったらTVのスポーツニュースをはしごする。すこぶるいい気分!!!

ジィアンツ以外の試合を見たことがない私だが、見た!見ました!!びっくり!!!の4日間。
WBCの1次ラウンド。

豪華絢爛たるメンバーが意気軒昂にして獅子奮迅の働きに驚天動地。なんとジャイアンツが勝った時以上に、私、喜色満面、欣喜雀躍!!!
こんなことってある?・・・という4日間でした。

最高にご機嫌の4日間でしたので、今日の「ハードボイルドに恋をして」は、2022年11月1日のプログ「ご機嫌いかが 4」の続編です。
「ご機嫌いかが」で今までに取り上げたテーマ「笑い」「喜び」まではご機嫌うるはしく、以下の「悲しみ」「怒り」「驚き」はご機嫌ナナメ。そして、今日のテーマは「悩み」です。
WBCで優勝するかどうかなんて悩まないで、このプログを読んで悩みを吹っ飛ばして下さい。

 悩 み

誰だって、他人の悩みなんか聞きたがらないわ。他人の悩みなんか退屈なんですもの。たとえ、自分の悩みだって退屈なものよ。
早川書房「殺人オン・エア」ウイリアム・L・デアンドリア/真崎義博訳

あてもなくさまよう考えに、屋根をかぶせて定住させるために、ラジオの音量を上げた。
早川書房「身代金ゲーム」ハワード・エンゲル/中村保男訳

テレビでは「・・・悩み事は、すべてイエスに差し出しなさい」と言っていた。なかなかいいアイデアと思って考えてみたが、私は、神は自ら助くる者を助くという信念で育てられたのだ。もうしばらくは自分で悩むことにした。別に、イエスを恨んでいたからではない。
早川書房「殺人ウエディング・ベル」ウイリアム・L・デアンドリア/真崎義博訳

もう新しい悩みごとはごめんだった。これ以上問題を抱え込んだらギネス・ブックにのってしまう。そうなったら自分が不良アパートの不在家主より、もっとたちの悪い人間になりそうな気がした。・・・もう二度とジャック・ダニエルのグラスのなかに、難易度Cの後方宙返り一回転半ひねり降りをきめようとは思わない。マンハッタンはどうしようもないほど蒸し暑く、レッド・ソックスは4位。みんな人生の琑末事だ。一人きりにしてほしかった。
二見書房「スキャンダラス・レディ」マイク・ルピカ/雨沢泰訳

「どうにもならないことをくよくよ考えるのは、貴重な時間をむだにして心の傷口をひろげるにすぎないわ」
早川書房「騙しのD」スー・グラフトン/嵯峨静江訳

しばらくして、もう一杯こしらえた。手がひとりでに動いていた。私が機械的に何かするときは、心にかかる悩みがあるのだ。だが、大した悩みじゃない。四十歳を過ぎてしまうと、大した悩みなんかあるものではない。時間は肩掛けのように私の上に停滞していた。この街のほかの場所では、人々が食事をしたり、ダンスをしたり、酒を飲んだり、笑ったり、触れあったり、しゃべったり、愛と友情の通貨である自分自身のかけらを交換しあっている。そういうことを、私は何一つしていなかった。私はひとりぼっちだった。
早川書房「感傷の終わり」スティーヴン・グリーンリーフ/斎藤数衛訳

「・・・エドナとピアス夫人は、わたしをこれ以上太らせまいとしているのですよ」・・・「誰だって、肥満の悩みをかかえています」エリーは言った。
司祭はちらっと彼女を見た。
「あなたは当てはまらないでしょう。わたしの場合は、全身これ、肥満の悩みです」
新潮社「エリー・クラインの収穫」ミッチェル・スミス/東江一紀訳

「この宇宙はそんなふうにはなってないんだよ。ーーひとつ問題を解決しても、別の問題がそのあとを埋める。たしか、苦悩保存の法則というんだ」
早川書房「熱い十字架」スティーヴン・グリーンリーフ/黒原敏行訳

彼女は靴をはかずに6フィートあったので、ふつう彼女が初対面の男についてまず知ることは、その男にフケがあるかないかということだった。そういう眺めがわたしをしらけた心の持主にしてしまったのだ、と彼女は主張した。
早川書房「モンキー・パズル」ポーラ・ゴズリング/秋津知子訳

「探偵という職業は、上昇過程で通り過ぎるものじゃなく、下降過程でしがみつくものなんだ」・・・
「おやおや、わたしとあなたで、末期的絶望病患者の収容施設が開けそうね。それで、あなたの悩みはなんなの?」
早川書房「匿名原稿」スティーヴン・グリーンリーフ/黒原敏行訳

「でもね、陰気になったって、悪いことがますます悪くなるだけよ。人生は大事なの。人生がどんなに短いかわかったら、あなたも陰気なことを考えて、無駄に過ごしたいとは思わなくなるわ」
早川書房「夏をめざした少女」リザ・コディ/堀田敏子訳

(エレベーターに乗ると)
実はみな女性で、一人の例外もなくハンドバッグか鞄を持つか赤坊を抱くかしていた。ーー女はいつも何かしら手に持っていて、それを怪しまないが、男は何か持たなければならないとなると、いつも軽い束縛感を抱くのだ。
早川書房「偽りの契り」スティーヴン・グリンリース/黒原敏行訳

その時の職業の選択肢といえば、タンポン工場の箱詰め機械を見張る仕事しかなかった。それもたしかに重要な仕事であるが、あたしをわくわくさせてくれるようなものではない。
そして、あたしの財力と気力の欠如のため・・・こんな車を乗りまわさなければならないのは、何か悪いことをした報いだろうかと思い悩むのみだった。
扶桑社「モーおじさんの失踪」ジャネット・イヴァノビッチ/細見遥子訳

わたしは右を向き、左を向き、仰向けになり、腹這いになり、ほとんど床に落ちーーとうとうあきらめた。6時21分になっていた。どんなに待っても、眠りの白鳥は戻ってきそうもなかった。表では、街がベッドの中で身じろぎし、伸びをし、シーツをはねのけ、巨大な咳払いをしていた。
早川書房「黒いスズメバチ」ジェイムス・サリス/鈴木恵訳

「それに空腹な上に、カフェイン禁断症状で死の苦しみを味わっていて、しかも6日間も性的片思いに悩んでいる」
早川書房「蒼ざめた王たち」ロバート・P・パーカー/菊池光訳

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