嗚呼、オリンピック 2

オリンピックがようやく終りました。私、生粋のスポーツダメ男なので、テレビでオリンピック漬けになった訳ではないけれど、まあ、世間の話題についていくために、主な番組をつまみ食いをして「スゲー、スゲー」を乱発して見た次第です。

試合が放映されて、多くの名場面が生まれたんでしょうけれど、その中で心に残った場面が2つあるんです。

女子のスケートボードで金メダル候補だった岡本選手が最後のトライで失敗し泣き崩れた時、なんとすぐさま数人の外国の選手が駆け寄り、彼女を担ぎ上げて歩き出したんですね。すると岡本選手の涙でクシャクシャになった顔が笑顔に代わって・・・私、とっても年寄りなのに胸キュン!!! すっごく素敵なシーンでした。

スケートボードの日本の選手、みんな子どもといってもいい年齢の選手だから、特に可愛いさが目立ったんだろうけれど、皆さん、笑顔&笑顔&笑顔!!!
スケートボード以外の選手の皆さん、日の丸を背負って戦いに挑んでいる人も多いけれど、スケートボードの選手は悲壮感なしの可愛いニコニコ顔。「私の競技良かったでしょ。見てくれた?」と、心から楽しんでいるというのが分かった気がしました。

オリンピックもメダルの数とは関係なく、信じられないような演技を楽しみ、悲壮感なしのニコニコオリンピックになれば、楽しいんだろうなという気がしました。

サッカーの試合で日本がメキシコと対戦して敗れた時、外国で多くの試合を経験している久保選手が、コートの中で崩れこみ人目をばからず号泣したんです。そして、コートから引きあげてもまだ涙を浮かべている久保選手に、レポーターが「それでもあきらめずにゴールを目指していましたね」と言ったら、久保選手、きっとなって
「そんなことを言っても何にもならない、負けは負け」と云いきった場面です。

久保選手の潔い言葉に・・・私、胸うたれました。都合の悪い時は、ごまかしたり他のせいにして弁解することが多い世の中で、久保選手の言葉は心に刺さる気がします。

オリンピック2020は、地震も起こらず台風も来ず猛暑の中選手がバッタバッタ倒れることもなく、選手村でクラスターが発生して他国の選手に汚染が広まることもなく、コロナに罹った外国の選手から東京に汚染が広まることもなく、バンザイばんざい万歳で終わることが出来ました。

逆の現象が起きていたら、オリンピック反対論者から「それ見たことか!!!」と、菅ソーリはケチョンケチョンにやられたことだろうけれど、ホント、菅ソ-リって運がいい・・・ン? そうではなくって、ルールを守った選手の皆さんやその関係者とメディアの方々、それにボランティアの皆さんがSTOPコロナを厳守した賜物なんですね。

月刊誌「文藝春秋」の9月号に、台湾・蔡英文総統の単独インタビューが掲載されていて、冒頭に蔡英文総統が
「日本は、東京オリンピック・パラリンピックが新型コロナの感染拡大により1年の延期が決定し、その後も多くの困難に見舞われました。それらの障害を乗り越え、今年7月に予定通り開催される運びとなったことを、日本の隣人として心からお祝い申し上げます」と話されていました。

そして、金メダルを貰った多くの選手から「オリンピックを開いていただいて有難うございました」という言葉もありました。

私、窮屈な制限された生活を強いられているのに、なぜオリンピックが・・・と思っていましたが、耐え難いような練習を経て生涯をかけてオリンピックに賭けてえきた選手たちと、それを支えてきた人たち、そして選手の活躍を見ようと期待している世界中のウン十万人の人達が、オリンピックが開催されなかった時の落胆を思うと、非常事態宣言下であっても、オリンピックやってよかった思うようになりました。

オリンピック、いろいろ言われたけれど、終わり良ければ総て良しということになるんでしょうね。

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