私は映画大好き人間。だけど見るのは洋画専科。弾をドンドンパチパチ撃って撃って撃ちまくるドンパチ映画だけである。敵はバッタバッタと倒れるけれど、何故か我がヒーロには弾が遠慮して当たらないという痛快無比にして快活愉快な映画である。
「それってウソっぽい」と言う人がいるけれど、これって、至極当然もっともな話である。だって、わがヒーロに弾が当たったら映画はENDマークを打たざるをえないでしょ。入場料を払ってきた人に申し訳ないので、最後まで我がヒーロに弾が当たらないようにしなければなりません。
だから安心してドンパチシーンを見て、映画館を出る時は、ザマーミヤガレと気分はヒーロ。こんなに素敵な気分になるのに、
「ドンパチ映画、行かない?」と女性を誘っても、軽蔑の眼差しで「行かない」だって・・・。
ホント女性って不可解!!! 何故?
でも、物事には例外というものがあって、邦画も見ることがある。昔むかしのそのまた昔のむかしから、吉永小百合さんとゴジラの映画は絶対に映画館で見ることにしている。
私の部屋には、ニッコリ微笑んだ吉永小百合さんの6枚組のカレンダーが麗々しく飾ってあって、毎日、吉永小百合さんと顔を合わせる仕組みになっているし、福岡美術館で5年前に開催された「ゴジラ展」の時に買ったゴジラの「絵はがき」が、机の上の「ハガキ立て」にこれ見よがしに飾ってある。
5月に吉永小百合さんの出演する映画「いのちの停車場」が封切られ、公開記念舞台挨拶で着物姿の吉永小百合さんの映像がテレビのニュースに流れて、
「待ってました」とすぐさま飛んで見に行きたいところだけれど、わが街北九州市は「蔓延防止重点措置」が取られているんですね。
それで、ワクチン接種が終わり正々堂々と行けるようになったので、我が街北九州市にある3つのシネコンの上映時間を調べたら、6月末とあって3館ともなんと一日1回だけの上映で8時台と9時台のみ。
私、朝起きるのは9時前後でしょ。覚悟を決めて8時に目覚ましをかけ「エイヤ!」とばかりに気合を入れて、9時上映の「Tジョイ リバーウオーク北九州」に行ってきました。
この映画は、東京の救命救急センターで医師として働いていた吉永小百合さんが故郷金沢に帰り、在宅医療の「まほろば診療所」で在宅医として、患者さんの住んでいる自宅を廻るというストーリイ。
全編やさしさに溢れて・・・普通、やさしさ溢れる風景に出会うとニコッとするものだけれど、この映画はやさしさ溢れるシーンになると・・・そう、何故か胸にジーンと浸みて、切なく心が揺さぶられる映画なんです。とっても吉永小百合さんにピッタリ似合う映画でした。ウーン、そう、年老いていく私にもピッタリ似合う映画。
映画「鬼滅の刃」を見た人が、涙が溢れたと言っていたけれど、私、ケロットして映画館を出たので、とっても年寄りになったから、感性も朽ち果てたと憮然としていたんです。ところが、この映画を見ていたら胸キュンに眼もウルウルのシーンが溢れて・・・。
私が一番ウルウルしたのは、癌に侵され彼女を訪ねてきた幼馴染の女性囲碁棋士の手術が失敗して亡くなり、病院の廊下で彼女が院長の西田敏行の胸にすがって泣くシーンと、診療所のスタッフと食事に行った時に、食事処のマスターが、1回しか来ていないのに、その時に女性囲碁棋士が座っていた席に、皆で食べていたお饅頭をそっと置いたシーン。
心を打たれたは、彼女の年老いたお父さんが難しい病に倒れて、麻酔薬も効かず苦しみ抜いて「苦しみのないあの世界に・・・」という最後の場面。
私も「もうあと幾つ寝るとあの世界に」という適齢期でしょ。私の願いも込められたこの映画は、命の大切さを・・・そして安楽死について、しみじみ考えさせられる映画でもありました。
わがニッポン国のオエライさん達は、時の総理が右向け右と云えば「ソレー」とばかりに従う風潮が出来ているらしいから、菅ソーリにもこの映画を見てもらいたいけれど・・・ウーン、ムリムリのムリ。
わが国の一番エライ菅ソーリにケチをつける人がいっぱいいるけれど、菅ソーリって実はすっごく賢いんすね。
世間がオリンピックの開催について、もめているにもかかわらず、菅ソーリはオリンピックについて「国民の命と健康を守って・・・・」と唱えるばかりだったけれど、その内に、聖火リレーが全国を駆け抜け、オリンピック代表選手が選出されるようになると、いつのまにやら、ニッポン国の空気は、オリンピック開催が前提の「お客さんを入れるか入れないか・・・」の話題にすり代わってしまいました。
エート、カクカクシカジカの理由でオリンピクを開催しますと、誰か言ったけ?
野球もサッカーも有観客でやっているから、昔流行った「クリープを入れないコーヒーなんて」というコマーシャルを見本に「観客を入れないオリンピックなんて」をキャッチフレーズとして「ワクチンに打ち勝ったオリンピック」を開催し、それなりにニッポン国は沸き立って、目出度しめでたしとなるのが、賢い菅ソーリの作戦なんですね。
ウーン、でも、それってワクチン接種が進むという前提に立っての話でしょ。そんな神頼みを信じて進めるなんて・・・わがニッポン国は大丈夫?