わが街北九州市は全国に先駆け、東京をはじめとする7都府県の緊急事態宣言の対象となり、街角はシーーンと静まり返って、たちまち一見SF映画風の街になってしまった。
わが息子から「外出自粛ではなく、外出禁止。出たら死ぬ」と云って70枚のマスクを送ってきているので、私、シュンとしていたけれど、わが街の人々は命令された訳でもないのにシ-ーンとなるなんて、ホント、凄い!!!
ところが、せっかくSF映画風の街を装ったにもかかわらず、又もや全国に先駆け、コロナ第2波の都市としてTVニュースのトップで報じられてしまった。
わが街北九州市は緊急事態宣言の都市なのに,4月30日から5月22日までの24日間もコロナ感染者なしだったでしょ。なんと優秀・・・ということで全国に先駆けコロナ消滅都市となって名を轟かすと思っていたのに、なんと第2波の先駆け都市だって・・・。ガックリ&ガッカリ&ウンザリ・・・トホホホ。
なにごとも「先駆ける」のはいいことと思っていたのに、コロナについては「先駆け」より「しんがり」の方が良いみたいである。
かの有名なアベノマスクは、福岡県では4月12日に配布が開始され、人口の多い都市から配るということだったので、政令都市でもある北九州市には優先的に配られるかと思ったけれど、待てど暮らせどアベノマスクが届かない。
緊急事態宣言は5月14日に解除され、店頭ではマスクが販売され始めたものの、アベノマスクがわが家に届いたのはなんと6月2日。全国津々浦々の〝浦々〟の地方に届くのはいつのことやらと、国民をこよなく愛する賢明なソーリはイライラしているに違いない。
・・・なんてことはないんでしょうね。賢明なソーリのことだから「第2波に備えてマスクを送くっています」と、余裕しゃくしゃく。
街からはマスク不足もなくなったうえに、緊急事態宣言解除後に届いたマスクでしょ。賢明なソーリへの有難味もすこぶる減少しつつあるれけど、英断をもって判断した賢明なソーリに悪いから、このアベノマスクをつけて外出しようと思ったけれど・・・ウーン、街を歩くと、アベノマスクをつけている人はほとんどいないんですね。
だから、私がアベノマスクをつけて外出したら、
「タダのマスクを付けているあの人、きっとマスクを買うお金がないのね。可哀そう」と、憐みの眼差しで見られそうな気がするし、
「あんな小さなマスクを付けているけれど、コロナ大丈夫?」と同情の眼差しで見られそうな気がするし、
「あの人、エライわね。ソーリに忖度してアベノマスクをつけているのね」と驚嘆の眼差しで見られそうな気がする。
だからという訳ではないけれど、いつも賢明なソーリに忖度している(はずの)オエライさん達が、今回に限りアベノマスクをどうして付けていないのか分からないけれど、私もオエライさんに見習って息子から送られて来たマスクを付けることにした。賢明なソーリに従うより「老いては子に従え」。
だからと云って、アベノマスクをポイするなんて、失礼なことをするわけではありません。「コロナ2020」の歴史的快挙の記念品として、アベノマスを永久保存することにしました。ハイ。