プロ野球の日本シリーズでパの2位のチームが、日本一になるなんて・・・。そんなおかしな話ってある?
私、憤慨しています。なんたって私、生粋のジャイアンツファンですから。
野球以外のスポーツでは、戦い抜いて競り勝った二者が争ってチャンピオンを決めるというのが、世間一般の常識でしょ。もし、パの1位の西武とジャイアンツの試合だったら、ジィアンツが勝ったに違いありません。
それなのに・・・。今年の秋は、さびしい秋です。
私的には、日本シリーズの結果は、大変な出来事だけれど、我がニッポン国も、二つの台風に想定外の大雨、それに沖縄の首里城の大火事など、とてもすっごく大変な出来事が頻発して、こころ痛めることばかりです。
と、云うことで、今日の夢旅人は、「ハードボイルドに恋をして」の「大変!!!」の第三弾です。
疑 問
女が逃げだしたとき、男はどうすればいいのか、私は知らなかった。一人にしておいてほしいのか、あるいは、追いかけてほしいのかわからなかった。両方とも、試してみたことがあったが、両方ともうまくいかなかった。
早川書房「酔いどれの誇り」ジェイムス・クラムリー/小鷹信光訳
・・・彼は先週わたしがどこにいたかを聞き出そうとした。わたしは、〝別にこれといって、どこにも〟という意味の表現法を無数にあみだした。
早川書房「虹の彼方に」ナンシー・ピカード/宇佐川昌子訳
「なるほど。ところでなんの用?」ミンディが肩をすくめる。私がうなずく。彼女がうなずく。私が肩をすくめる。この調子だと、店を出るころには二人とも首のスジを違えていることだろう。
講談社「リスクが多すぎる」ボブ・パーガー/笹野洋子訳
一人の記者が質問した。テレビの世界では、こういうのを強硬懐疑派というのだろう。
早川書房「チャーム・シティ」ローラ・リップマン/岩瀬孝雄訳
ジェーンから聞いた話はぷんぷん臭うことこの上ない。ひきたてのコーヒーよりもまだにおうくらいだ。ジェーンは電話のすぐそばにごみトラックを駐め、荷台一杯分のごみをぼくの耳の中にぶちまけてくれた。
二見書房「ピンク・ウォッカ・ブルース」ニール・バレット・ジュニア/飛田野裕子訳
「すばらしい。疲れ果てた者にも眠りはないってわけだ」
「大家さん、あんたまだ、疲れるほど生きちゃいないだろうに」
早川書房「いまだ生者のなかに」ザカリー・クライン/黒原敏行訳
苦 労
(船の位置測定器ロランを設置しようとしたが)
これは決して楽な仕事ではない。取付作業はほとんど一日かかった。ぼくは優秀なテクノ馬鹿によって描かれた指示書に大いに悩まされた。
早川書房「破産寸前の男」ピーター・バーセルミ/斎藤数衛訳
(猛烈な二日酔いで目を覚ますと、隣に見知らぬ娘が寝ていたので)
・・・ぼくはそっとベッドから抜けだした。あともうちょっとで椅子というところまで来て、床の上でひと休みした。旅人には休息というものが必要なのだ。・・・なんとかトイレまで行けそうだと判断した。4フイート全力疾走のタイムが2分フラットとは、二日酔いとはいえ、褒められた記録ではない。
二見書房「ピンク・ウォッカ・ブルース」ニール・バレット・ジュニア/飛田野裕子訳
嫌みな変わり者で、超過勤務手当が目当てで週末はかならず残業している。それというのも、この世でもっとも中毒性の高い高価な趣味、つまり女に夢中だからだ。
早川書房「バラは密かに香る」デイヴィッド・M・ピアス/佐藤耕士訳
ベータはまだ40代前半だが、隣近所の罪や苦悩を一身に背負いこんでいるため、実際より老けて見える。
早川書房「図書館の死体」ジェフ・アポット/佐藤耕士訳