ガラスの天井

なんと、アメリカ大統領選挙でトランプさんが圧勝!!!

私、トランプさんは絶対に当選しないと思っていたのに、ウーン、口、アングリ。

だって、前回の選挙の時、トランプさんが再選されなかったのは、トランプさんの4年間の実績が認められなかったということでしょ。一度ダメと烙印を押された人が、ノコノコ出てきても当選できる訳ないと思ったし、アメリカは世界に冠たる民主主義国なのに、選挙の結果はデタラメ無効と主張するし、アレコレ非常識な行為に対する訴訟を4件も抱えているし、国会議事堂に突入しろと暴動を扇動するし、相手方を口汚く罵るし、選挙演説の舞台で得意げにステップダンスをするし・・・アァ、悪口を言うに疲れた・・・まあ、要するに大統領としての品格に欠けると思った次第である。

そりゃ、何と言われてもトランプさんを信じるコアとなる信者がいるとしても、良識ある人が多数を占めるのがアメリカと思っていたので、政策をうんぬんする以前に、トランプさんは世界に冠たる民主主義国の大統領にふさわしくないという判断をするものと信じていたのに・・・ウーン、アメリカの良識はどこにいったの???

と、思ったけれど、ちゃんと良識は健全だったのである。
トランプは悪いというような個人的見解より、「ビンボウ人が溢れるようになった政治はダメ」と、民主党に烙印を押してここらでイメージチェンジ。共和党に投票しようと判断したに違いない。

さすがアメリカは国民の総意が反映される民主主義国である。このプログの冒頭にトランプさんの悪口をエンエン書いたのは取り消すことにしよう。問題はトランプさんの個人的な問題ではなく、政治の在り方を問う選挙だったのである。

それと、ハリスさんが負けたのは、やはり「ガラスの天井」であろう。
私、むかし昔、西部劇映画全盛の頃の映画を見て以来、アメリカ人はゼンダーとは違う次元で、男性優位の国と思い込んでいる。
「男は女性や子供を守らねばならぬ」というDNAが脈々と男性に流れているのだと思っている。

アメリカ軍隊のTOPは大統領である。そのTOPに女性がなる???・・・いざ、コトが起きた時に、女性がアメリカ国民を守る???

戦争は「殺し合いのゲーム」。大勢の人間を殺した国の方が勝利する。それが戦争である。
かくして、女性大統領が敵を「殺して殺して殺しまくれ」と軍隊を叱咤激励することが出来る???
敵が最後の手段として「核のボタン」に手をつけようとした時、それに先立ち「核のボタン」を躊躇なく何回も押せる???
国民を守るのは男性でなければならぬのである。

・・・てなことを考えて、大統領は女性に馴染まないというDNAを男性は持っているので、ハリスさんとかトランプさんとかいう問題ではなく、また、民主党とか共和党とかいう問題でもなく「ガラスの天井」は厳として存在しているに違いない。
世界が平和にならない限り、女性が大統領にはなれないのであろう。

かくして、アメリカは国民の総意に基づき、民主党から共和党へ政権が代わったのに、わがニッポンも国民の総意が「政権を変えてもいいよ」と示したにもかかわらず、政権交代とはならず依然として自民党が政権を持ち続け、自民党による一党独裁政治が続くことになった。

でも、これは自民党独裁は怪しからんというより、国民の総意を反映しきれない野党の皆さんが悪いのであろう。
わがニッポン国には、民主主義がまだ根付いていないのかもしれぬ。

アメリカは超大国である。だから世界の警察となって、正義に反するようなゴタゴタが起きれば、強大な軍隊を繰り出して収めていたものである。
ところが、トランプさんは「アメリカ ファースト」。アメリカ第一主義とのこと。世界の警察の地位は放棄したので、他国のことなどかかわらないことにします、ということらしい、

アメリカを頼りにしては困る・・・と、問題をかかえるアメリカ国民が考えても当然かもしれぬ。

シッチャカ メッチャカ

ハイ、自民党惨敗!!!
これって、仕方がないことである。裏金などで愛想が付きたと自民党離れをしていた自民党ファンの方々は「自民党内野党」の石破さんが登場したものだから「ひっよとして、ひょとするかも」と期待して自民党ファンに戻ろうと思っていたら、なんと石破さん「自民党内与党」も様変わり。

期待はずれの石破ショックのため、自民党ファンは振り出しに戻り自民党離れしてしまった。
自民党惨敗のもとを作ったのは、安倍派の傲慢体質のためだが、ダメ押しをしたのが石破さんの「有言実行」からの「言行不一致」への摩訶不思議な変身のためでもあろう。

「有言実行」をしていたら「ひっよとして、ひっよとして」過半数を維持出来たかもしれないのである。
石破さんて一見「頑固一徹」風、よくよく見たら「右往左往」風。

1972年の田中角栄内閣発足以後、細川内閣と鳩山内閣が数年間は政権を担っていたものの、40数年間はズズズーイと自民党の一党独裁だったのである。
自民党が40数年も政権を担っていたものだから、わがニッポン国の大半の皆さんも自民党政権にドップリ浸かって、自民党の一党独裁にも違和感を感じることはなかったのに、なんと今回「自民党ダメ」と烙印を押してしまった。

かくして総選挙の総意「自民党ダメ」に応えて、野党も一致団結して政権交代を図るに違いないと思ったら、政治は「権謀術数」の世界。そうは問屋が下ろさない。

私、単純明確人間だから、てっきり野党第一党の「立憲民主党」のもとに集結し、首相指名選挙で野田さんを指名。めでたく政権交代を果たして野党の各代表が大臣となって入閣し、各党の主張を取り入れた政策を実行すると思っていたのである。

政権交代という全野党の夢を実現する千載一遇のチャンスが巡ってきたのに、なんと国民民主党は「わが党の主張を実現させるために閣外協力をする」と宣言。自民党にブリッコしてしまった。
連合内閣をつくり、その中でわが党の主張の実現を図れば良いのに、自民党の傘の中で実現を図るということらしい。

野党なのに野党に協力せず与党に協力するって・・・政界っておかしな世界。

どうも野党の皆さんは「わが党は・・・」に固執し「わが国は・・・」のことまで、考えが及ばないらしい。
「自民党はダメ」の烙印を押したのは、単に自民党のお灸をすえただけで、野党に政権を任すという意味ではないというということを、野党自ら立証したみたいである。

野党は支離滅裂、自民党は自滅・・・と思ったら、しぶとくしたたかに復活して公明党が自民党化したと同じように、国民民主党もそのうちに自民党化して、自民党独裁政権の政権維持世界記録を更新していくことであろう。

メデタシめでたし目出度し!!!

自分を忘れて

目出度く石破総理が誕生したものの「国民に判断材料を提供するために、予算委員会を開き十分な論戦をして解散する」と云っていたので、
「さすが石破さん!」と、思っていたらケロットとして直ちに解散となってしまった。
そりゃあ「君子豹変」するものだと思っているが「朝令暮改」でしょ。あまりにも「舌の根の乾かぬ内」だからアッケにとられてしまう。
諦めていた総理の座が、安倍派のチョンボのおかげて飛び込んできたものだから、有頂天になって自分を忘れてしまったに違いない

そういうことで「ハードボイルドに恋をして12」の「生まれながらの」の続編です。

自 分

少なくとも、一日に1回は自分以外の何者かになりたがっていた。
東京創元社「マンハッタン・ブルース」ピート・ハルミ/高見浩訳

私は部屋に座り込んで、我が身を哀れんでいた。これぞ、得意中の得意なんだ。
早川書房「視聴率の殺人」ウイリアム・L・デアンドリア/真崎義博訳

ついと横を向き<ニューヨークなんでも一番集>の巻頭グラビアの合成写真のような姿を見せようと努力した。
早川書房「素晴らしき犯罪」クレイグ・ライス/小泉喜美子訳

会社に身も心もささげているのじゃない。おれは酔っ払いで、改心した道楽者で、自由主義の信奉者で税率の引き下げを支持している。
早川書房「二日酔いのバラード」ウォーレン・マーフィー/田村義進訳

たぶん最善の方法だった。私はシャワー浴びてすっかり目が覚めるまでウオーター・マッサージをした。それから、新品の曇らない鏡を見ながら顔をあたった。新しいミスターコーヒーも試した。自分がテクノロジーの奴隷であることを認めるのは大物の証拠だ。
二見書房「スキャンダラス・レディ」マイク・ルピカ/雨沢泰訳

でも、つぎのことだけ信じるわ。ロジャー・フォックスの言葉なの。
「われわれはみな、自分の内なる声に耳を傾けなければならないし、鏡に写る自分の姿をどれだけ素直に見つめられるかは、その声に従うか否かで決まる。あらゆる人の声がそれぞれに違う忠告を与えてくれるが、どうゆう意味か解釈できるのは、自分の耳に届いた分だけである」
早川書房「センチメンタル・シカゴ」サラ・バレッキー/山本やよい訳

(女が近づいてきて、わたしの名前をバーテンから聞いたと云ったが)
「はああ」信じられなかった。わたしはノートルダムのせむし男ではないから、女たちがわっと逃げていきはしない。だが、ロバート・レッドフォードでもない。サマンサ・ベッカーのような女がわたしの名前を聞くものか。
早川書房「ハリーを探せ」リチャード・ホイト/浅倉久志訳

「ポットでコーヒーを作って一杯飲みました。あとはあなたの分。それを飲んであたしのことを考えて。明日の朝電話します」
早川書房「黒いスズメバチ」ジェイムス・サリス/鈴木恵訳

 

大変な出来事

ヤッター! スーゴイ!! ジャイアンツ優勝!!!
なにしろ4年越しの優勝である。そこでもう一度 ヤッター! スーゴイ!! ジャイアンツ優勝!!!

エッヘン! 私、生粋のジャイアンツファン。むかし昔その昔「Go Go ジャイアンツ」と云って「優勝して当たり前」とされていた時代を生き抜いてきた私にとって、4年も優勝から見放されるなんて「世も末」と嘆いていたのだから、ヤッター! スーゴイ!! ジャイアンツ優勝!!!と、3回も云っても仕方がないことであろう。

アンチジャイアンツファンの皆さん、これって大変な出来事?

優勝した監督は、たいてい笑顔こおぼれんばかりだか、なんと阿部監督は涙がポロリ。見ていた私まで胸キュンの思い。
いつも表情を変えない阿部監督だが、凝縮された監督の1年間の思いを見た気持ちがした。

岡本選手が「阿部監督は、リーグ優勝したくらいで涙ポロリになるのだったら、日本シリーズで優勝して号泣させてやろう」と云っていました。
絶対、阿部監督を号泣させて下さい。

わがニッポン国の総理が石破さんにテンヤワンヤのうえ決定した。大変な出来事みたいである。
政治評論家の方々は、予想もつかない総裁選挙といっていたが、私、政治オンチだから言えたのかもしれないが、初めから「総理は石破さん」

いままでは、派閥のボスが大臣や自民党の役職などの候補者を総裁に推挙し、総裁がその中から大臣などを決めるというのがルールだったのである。
だから、派閥のおエライさん達は、派閥のボスにブリッコしていれば、あわよくば大臣とか自民党の役職につけると思い、総裁選でもボスの指示に従っていたのである。

派閥がなくなったせいで、今回の総裁選は9人も立候補。かくして石破・高市・小泉の決戦投票となることが予想されたので、第1回目の投票の時はボスまがいの人から言われた人に投票するものの、第2回目は「そうは問屋が下ろさない」となる。

総理が決まれば衆議院選挙に来年は参議院選挙。いくらおエライさんと云えども、選挙に落ちれば「タダの人」。だれもペコペコ礼などしてくれない。
そうなると大変である。絶対に当選せねばならぬ。総理は世間から高感度で見られる人になってもらわなければならぬ。

高市さんは、安倍前総理の後継者だからアメリカのトランプ大統領候補と同じように岩盤支持層があるとはいえ、あまりにもイメージが強すぎるし、安倍派はモリカケに始まり、統一教会に裏金問題と「???」がいっぱい。今のズールイ自民党の延長線上の人である。

小泉さんは横須賀のボンボン。人気はあるけど、まだ総理コースのスタートに立ったばかり。

自民党に愛想をつかしていた人々は、石破さんは自民党の野党と云われるくらいだから、自民党を立て直してくれると勘違いして・・・ン? 失礼・・・勘違いなどせず自民党に戻ってくれるに違いない。

と、云う訳で石破さんの世間の高感度はピカ一。かくしておエライさんたちは「わが身が第一」という訳で石破さんに投票することになる。

ウーン、予想どおり石破さんが総理になったけれど、新任の大臣さんの顔ぶれを見ると「エ!」という人はいない。
実力派かもしれないけれど「自民党を変える」という刷新のイメージなし。残念である。

おいしい話がいっぱい

9月中旬というのに猛暑だって・・・。
暑いというより熱い!!!

そこで、朝日新聞朝刊の8月10に掲載された鷲田精一さんの「折々のことば」を紹介します。
俳優の辰巳琢朗さんが生物学者中村桂子さんとの対談の中で、

「気候がおかしいと言いますが、自然を自然のまま受け入れる感覚を失っていることの方が、まずいんじゃないでしょうか。人間が自分の思いとは違う自然の変化を危機のように語るのはまるで〝既得権の主張〟みたいだ」と話すと、中村桂子さんは
「生き物はつねに〝穏やかではない環境〟の中にあって、ときには絶滅もしてきた」
と、話しました。そして「気になるのはその変化の急激さ」だと。

ウーン、これからは毎年暑さが増すばかりで、10年後には35度以上が夏日、40度以上が真夏日、45度以上は猛暑日、50度以上が酷暑日となり、台風並みのゲリラ豪雨があちこちで起こり、台風は全てスーパ-台風化して頻発し、地球は水浸し状態。
植物も生育できなくなって、ウン100年後には地球のヒト科の生物も生息できなくなる星になっているに違いありません。

最近の気候は「異常気象」ではなくて「通常気候」なのでしょう。
9月になって秋を感じるようになったら、それは「異常気候」なんです。

秋なのに猛暑をものともせず、国会議員のおエライさんたちは猛ハッスル!!!
自民党の総裁選に9人のおエライさんが立候補すると共に、立憲民主党の代表選にも5人のおエライさんが名乗り出て、政界はテンヤワンヤ。

自民党の総裁はうまくいけば、わがニッポン国の総理大臣になるんだけれど、失礼ながら
「この人が総理大臣? エ? 世界を股にして掛け合うことが出来るの?」

自民党は派閥がなくなったから9人もゾロゾロ・・・て云うことは、今迄は「右向け右」と命令一下、ボスの命ずる人に自分の意向とはかかわらず投票していたんですね。

9人のおエライさんの中では、総裁に選出されないのは分かっていながら立候補している訳でしょ。だけど、
「アホみたい」なんて言ってはいけません。

と、云うのは、今回の総理大臣は、ボスが選んだおライ人が総理大臣になるのではなく、それぞれの国会議員が
「私が総理ななる」という固い意志で立候補した人がなるんでしょ。それはそれで「イイコト」なんです。

とは云え「政治資金規正法」がザル法と云われたのに、今頃になって「裏金をなくすためにアレをします、コレをします」なんて、もっともらしいことを云っているおエライさんがいるけど、何故「政治資金規正法」を決めるときに言わなかったのが・・・今頃云うなんて「卑怯千万」。みっともない話である。変節する政治家なんて品格に欠けるみたいです。

しかし、9人のおエライさんは、皆さん、とってもオイシイ話を連発。凄いことですね。絶対総理大臣になったら実行してくれると信じています。
総裁に選出されたおエライさんは、落選した8人の思いをくみ取り、次回の衆議院選挙の時に8人の公約を全て組み入れて自民党の公約にしたら、わがニッポン国の国民にとって「おいしい話×9」となって、自民党大勝利となるに違いありません。

立憲民主党の代表戦には「昔の名前で出ています」人が3人で、とってつけたように女性が一人。自民党みたいに、有名ではないけれど名乗り上げた人がいるというのに・・・人材不足を証明していて「政権交代」がむなしく響きます。

世界では「連立政権」が「常識」となっているのに、わがニッポン国では「非常識」。民主主義のレベルが低いんでしょうね。
かくして、中身は劣化しているけれど、巧妙に看板を差し替えた自由民主党が政権を維持。これって「めでたしめでたし」なの?

ウーン、他にいないんだから仕方ありません。トホホホ・・・。