私はミステリイ大好き人間。それも海外のハードボイルドがダーーイ好き!!!
そこで、書かれている文章の中でお気に入りの台詞を紹介します。
かわいいお尻だ。黒板に向かっているときの女性の身体の動きは一見に値する。アメリカの大学進学適性検査の平均点が下がったのは、男の教員が増えて黒板を見る理由がなくなったからであるというのも、トレースが信じて疑わない明白な理由のひとつだった。
早川書房「二日酔いのバラード」ウォーレン・マーフィー/田村義進訳
(妻のアリスと意見がくいちがったが・・・)
人生には、ついついわすれがちなことがある。いかに明々白々であり、いかに単純素朴であり、くりかえしくりかえし、わすれてはならじと自分にいましめても。わたしがついうっかりするのは、なにがあってもけっして妻を相手に議論をするな、ということだ。早川書房「依頼人がほしい」パーネル・ホール/田中一江訳
「信頼できる人間はいないのか」
「いる。三人いる。おれと私とぼく」角川書店「ミッドナイトゲーム」デビット・アンソニー/小鷹信光訳
(図書館の業務をやるにあたって・・・)
・・・僕はある種の柔軟性を仕事に導入した。柔軟性というのは、自分のやっていることがしょっちゅうわからなくなって、適当にゴマカシてしまう、という意味である。早川書房「図書館の死体」ジェフ・アポット/佐藤耕士訳
「どうにもならないことをくよくよ考えるのは、貴重な時間をむだにして心の傷口をひろげるのにすぎないわ」
早川書房「騙しのD」スー・グラフトン/嵯峨静江訳
完璧なキャリアウーマン、それでいてかすかに退廃的な雰囲気を漂わせている女を演じていることに執着しているが、そのイメージは男を困惑させる。国家予算に関する質問をすべきか、はたまたベッドに行きたいかどうか訊いてみるべきか、男たちはみな迷う。それを一発であてられなければ、もうアウトなのだ。
二見書房「ピンク・ウォッカ・ブルース」ニール・バレット・ジュニア/飛田野裕子訳
「もう寝た?」
「いいえ。・・・でも今夜はもう十分運動したわ。風邪で熱まであるのに。今夜のところは思い出を枕に寝ることにしない?」文芸春秋「吾輩はカモじゃない」ステュアート・カミンスキー/田口俊樹訳