私、ハードボイルド大好き人間。その大好き人間が選んだ大好きな言葉の数々・・・
ネ、素敵でしょ。
男はタフでなければ生きてはいけない。やさしくなれなかったら生きている資格がない。
「プレイバック」 レイモンド・チャンドラー/清水俊二訳
貧すると、人は哲学的になるらしい。「人生が思いどおりにいくことなんてあるのかな?」
「悪い奴はを選ぶ」 T・ホワイト/松村潔訳
彼女は彼を愛すると言っていた。ときどき、彼の方も彼女を愛していると言った。そう言うときは本心から言った。とにかく、その一瞬は本心なのだった。
「小さな土曜日」 アーウィン・ショー/小泉喜美子訳
人生は単純よ。あなたが勝手にむずかしくしてしまっているだけ。
「騙しのD」 スー・グラフトン/嵯峨静江訳
いや、歩くというのは正しくない。身体のあちこちを滑るようにして動かして立ち去っていったと云うべきか・・・。
「暗くなるまでまて」 トニー・ケンリック/上田公子訳
マリー・ロールは俺が風呂と、アスピリンと、眠ることと、かしずかれることにしか興味がない、と言って非難した。つんけんしている彼女に腹を立てた俺も気に食わなかった。要するに何もかも気に入らなかったわけだが、これで俺たちも恋人同士から本物の夫婦になれたようなものだ。
「最後に笑うのは誰だ」 ラリー・バインハート/工藤政司訳
正論だ。ここが、わが妻の大きな問題のひとつだ。彼女は、頻繁に正論を吐く。
「依頼人が欲しい」 パーネル・ホール/田中一江訳
「セーラー、おれは結婚したことがある。一度ならず、三度まで。1回目は若き日の過ち。2度目は中年の好奇心のためだ。3度目はーーそう、3度目はいわば老年期の愚行で、おれは貴重な人生のうちの十年を奪われ、貴重な教訓をえた」
「眠れる犬」 ディック・ロクティ/石田善彦訳
そう、世の中は”‘もしかしたら”と”できたら”に満ち満ちている。それらを頼りに生きているやつらもいる。
「吾輩はカモじゃない」 ステュアート・カミンスキー/田口俊樹訳