本は好きだけれど・・・

朝日新聞のコラム「Be between~読者とつくる」に「本を読むのが好きですか」という特集が出ていた。

一日の読書時間がゼロの大学生が5割を超えたという全国大学生協連合会の発表があったし、電車に乗ってもスマホを見つめている人はいても、本を読んでる人は皆無に近いでしょ。だから、街に本屋さんが消えていくのも仕方ない・・・と、思っていたら、なんと、「本を読むのが好きですか」のアンケートに応じた1679人の出した回答が、

「本を読みのが好き」と答えた人が88%、「いいえ」と答えた人は12%。これってマンガ本とかムック本を除いての結果だそうである。

「好き」な理由は、1番多いのが「知識や情報が得られる」、次が「楽しくおもしろい」、その次が「想像力、空想力が養える」

「いいえ」の理由は、まず「時間がない」、次が「視力低下など体力低下」、その次が「他に面白いことがある」そうである。

ウーン、両方の答えに大納得。だって、私、昔は「好き」だけれど、いまや「いいえ」でもある。読書に関しては2本立て興業をやっているのである。

私、ズズズーイとさかのぼれば、なんと毎月6種類の雑誌を本屋から配達してもらっていたのである。週刊誌は「週刊ダイヤモンド」、月刊誌は「プレジデント」に「文芸春秋」に「ミステリマガジン」に「SFマガジン」に「プレイボーイ 日本版」。まったく、今となっては信じられない話だが、ズズズーイと初めから終わりまで全頁を読んでいたのである。

ン? 何?「プレイボーイは読んだのではなく、外人のボインボインのピンアツプをうっとりして見つめていたのじゃないの?」だって・・・。

そうじゃないんだって・・・。もうこの雑誌は廃刊されているけれど、当時は開高健などのエッセイが掲載されていたでしょ。私、全頁読破主義だから、仕方なしにピンアップの頁はしみじみと・・・ではなくパラパラとめくって見ただけ・・・。ウソみたいな話だけれどホントである。本人が言っているのだから間違いない。

現役時代は、出張ばかりだったから、6種類の雑誌に加え文庫も少なくとも3冊は読んでいたのに、なんと、今、読んでする雑誌は「文芸春秋」だけである。トホホト・・・落ちぶれたものである。

落ちぶれた理由は、あれこれ仕事を抱えていて「時間がない」し、私、すっかり年寄りだから「視力低下など体力低下」。なんと絶望的状況!!!。

私は、現役時代に、タバコも吸わず酒も飲まず、パチンコなどのギャンブルもせず、浮気もせずにリタイヤしたら読もうと思って、せっせと全集ものを買い込んでいたんです。

「浮気もせずにって本当?」などと言わないでくださいね。私、人畜無害なんですから・・・。

買い込んでいたのは「世界ミステリイ全集」とか、箱入りのマニアックな全集ばかり10種類。188冊である。それが書斎の本立てにズズズーイと並んでいて、いまだにアホみたいに仕事をしているものだから、その中で読んだのはたったの6冊。不肖の息子たちは、

「あれは、本ではなくて装飾品」と言っているけれど、無念残念口惜しや!!!

目出度くもあり目出度くもなしの80歳に7月に到達。そこで来年の年度末には、今、やっている仕事をおさらばして悠々自適の生活に入り、在庫の本を片っ端から読んでいこうと思っているけれど、なんたって「視力低下など体力低下」でしょ。

「助けて!!!」

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