さよならの夏

 今日から9月がスタート。暦のうえでは立秋も暑さの峠を越えた処暑も過ぎたというのに、気分はいまだ夏模様。
 どうも夏はノロノロ運転、おまけに秋は途中下車しているみたいである。
 でも、街角でスッポンポン風にして超ハイハイのミニスカートのピチピチプリンの女性を見ると、H的眼差しでうっとり見とれたり・・・なんてことはしていません。ハイ。
 エーット、だからアツくってあつくって暑くって熱いことをのぞけば、まあ夏も捨てたものじゃないけれど、夏と云えばやはり海と山。
 でも、恋人には山より海が似合う。
 俵万智の歌に

潮風に君のにおいがふいに舞う 抱き寄せられて貝殻になる

 なんと素敵! 
 でも、これが山だと

山風に君のにおいがふいに舞う 抱き寄せられて汗べっとり

 なんと気持ち悪リィー!! 

 ながーーい夏は、若い恋人たちにとって、恋のチャンスが広がって心ウキウキだろうけれど、いい加減年寄りの私にとっては、
 「夏にエンドマークを!!!」
 そう、川崎洋の詩のように・・・。

夏は    川崎 洋

どこかで
たっぷり休んできた秋が
虫取り網に
そっとノックする
ぶどう酒いろと幹たちは
いっせいに目まぜし合う
「夏は
あしたまで」

 ※ 川崎洋・・・1930年生まれ。1970年ラジオドラマの脚本で芸術選奨文部大臣賞を1986年高見順賞を受賞。掲載の詩は1981年出版の詩集「しかられた神様」より。

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